インターネット上に物件が網羅されているとは限らない

インターネットで物件検索をして、気に入った物件の資料請求をしたり、現地見学の申込みをしたりすることが一般的になってきました。なかには、インターネットに掲載されている物件情報から自分で選んだ物件を見学して、そのまま購入するケースもあります。

しかし、実際には、不動産会社の営業担当者から提供された物件の中から決まるケースが多いようです。つまり、営業担当者が希望条件をヒアリングして、それに合った情報をセレクトして提供するという、通常のプロセスです。この場合、インターネットだけでは完結しません。

その主な理由は、「インターネットの不動産情報サイトなどには、必ずしも売り物件が網羅されているとは限らないから」です。それは、物件が売り出されるプロセスを見るとわかります。

インターネットは便利なツール。でも、それだけでは本当に自分に合った物件には出会えない?

インターネットは便利なツール。でも、それだけでは本当に自分に合った物件には出会えない?

売主が自宅を売りたいときは不動産会社に売却を依頼するのが一般的です。売主の中には、自宅を売りに出していることを世間に知られたくないために「インターネットには掲載してほしくない」と依頼するケースがあります。こうした物件の情報は、インターネットで探しても出てきません。

不動産会社が売却依頼を受けた物件の情報は、基本的に「レインズ(REINS:指定不動産流通機構)に登録されます。レインズには、その地域で売り出されている物件がほとんど網羅されています。しかし、レインズの情報は一般消費者には公開されていないため、不動産会社を通さないと得ることができません。つまり、不動産会社をパートナーとして物件を探したほうが、よりたくさんの選択肢の中から選べるといえます。


購入検討者のニーズを掘り起こしてくれる
営業担当者が強い味方

インターネットの物件情報サイトでは、エリアや価格、沿線・駅、広さ、その他、さまざまな条件を指定して物件を検索するのが一般的です。豊富な情報の中から希望条件に近い物件を絞り込むには非常に便利です。ただ、検索条件の指定の仕方によっては、意中の物件が検索結果に出てこないおそれがあります。つまり、購入検討者自身が選択肢を狭めてしまうケースがあるかもしれません。

たとえば、自分では予算を4,000万円までと考え、「4,000万円以下」という条件で検索するとしましょう。検索結果は、その時点で4,000万円以下の売出価格で登録されている物件しか出てきません。しかし実際には、4,100万円で登録されていても、価格交渉の結果、3,000万円台で成約することもあります。そういった物件を見逃してしまうおそれがあるわけです。

築年数や最寄駅からの所要時間についても「築10年以内/徒歩10分以内」で検索すると、築11年や徒歩11分の物件は漏れてしまいます。エリアや他の条件についても同様のことがいえるでしょう。

われわれ営業担当者が対応する場合は、ヒアリングした希望条件を尊重しながら、お客様自身が言葉にできないニーズを引き出すように心がけます。そして、どの条件を優先するのか、実際の購入能力はいくらなのか、といった点を掘り下げてから、少し広い条件の中から物件をセレクトします。

当初の希望とは異なる物件を購入することが決まった例も、結構あります。極端な例では、「土地を買って注文建築で家を建てたい」と希望されていた方が、都心の低層中古マンションを買って満足されているケースもあります。マンションに対して仮住まいというイメージを持っていて「持家は一戸建てが一番」と思っている方も多いでしょう。しかし、優良な中古マンションを案内すると「イメージが一新した。紹介してくれて良かった」と、反応が変わるケースも珍しくありません。

このように、ニーズを引き出して、物件の選択肢を増やしてくれる営業担当者は、購入検討者の強い味方といえるのではないでしょうか。


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