揉めに揉めたギリシャ第2次支援

ギリシャ問題が終わる日は来るのだろうか……

不安要素を抱えるギリシャ問題。前進しがらも、何が起こるか予断を許さない

2010年の表面化以来まったく終わりが見えないギリシャの債務問題は、今年2012年になってもまだまだ危機的状況が続いています。

ギリシャ国債は3月20日に145億ユーロ(約1兆5500億円)を償還しなければならず、新たな支援を受けない限り、ギリシャはデフォルトしてしまいます。そこでEUやIMFはデフォルトを防ぐため、第2次支援としてギリシャにお金を提供しようとしていますが、それがまた揉めに揉めました。

支援の条件として、ギリシャに過酷な緊縮財政を要求しています。例えば、公務員の削減。ギリシャの公務員数実態は長年しっかりと把握されていませんでしたが、債務危機が表面化してからようやく調査され、約100万人にいると発表されました(調査後にリストラを進めたので、現在ではやや減っていると思われます)。その公務員を2012年中に1万5000人削減、2015年までになんと15万人も削減する計画が第2次支援の条件のようです。

その他にも年金カットや増税など、国民に負担を求める内容が多くあります。ギリシャ国民は2月、デモやストを頻繁に行い、この案に抗議していました。しかし、最終的に削減案は議会で承認され、第2次支援への道筋が開けたわけです。

債務交換で債権者にも負担を求める

国民だけではなく、さらに債権者にも負担がのしかかります。このままではデフォルトの可能性が高いため、債権者(主にEU内の金融機関)が持っていたギリシャ国債を、新しい国債と交換する「債務交換」を実施することにしました。

しかし、この交換条件はかなり厳しく、交換後にもらえる新国債の金額は、もとの国債から約70%もカットした額です。それだけでも70%の損失になり、かつ新国債は10~30年という長い償還期間となっているので、返済されるまでに時間がかかります。

この債務交換が実施されるためには、債権者の75%以上が同意しないといけないといわれています。それ以下だと債務交換実施が不可能になり、この方法自体が無効になります。75%を超えても90%以下だと、CAC条項(集団行動条項)が発動されることになります。これはどういうものかというと、全員が賛成していなくても、賛成していない債権者に対して強制的に債務交換を行わせるという決まりです。後々、禍根を残しそうな方法ですが、90%以上集まらなかった場合はやむを得ないと判断するのでしょう。

肝心のどれだけの債権者が合意したかですが、3月9日現在、すでに90%程度の合意が集まっているといわれています。債務交換実施の可能性はかなり高くなったといえるでしょう。

債務交換が実施されると第2次支援が行われ、3月中のギリシャのデフォルトは回避されることになります。しかし、これですべてが終わったわけではありません。