価格差、燃費差だけが注目点ではない

インパネ

インパネも基本的にはガソリン仕様と変わりはない。メーターはハイブリッド専用で、ナビ画面にはエネルギーフローや燃費履歴などが表示される


コストパフォーマンスだけを考えると、95万円の上乗せを払ってハイブリッドモデルを手に入れる理由は見当たらなく思えるが、とくにアルファード/ヴェルファイアの場合、コストパフォーマンスだけが購入動機にはならない。

このご時世、大型ミニバンを乗っているという引け目を感じる人も少なくないと想像できる。昨夏でいえば、電気をふんだんに使っているような罪悪感ともいえるかもしれない。そこに、大幅に燃費アップしたハイブリッドが登場すれば、渡りに船と飛びつく人もいるはず。あるいは、エキストラフィーは発生しても少しでも環境に優しい大型ミニバンに乗りたいという要望もあるだろう。

では、ハイブリッド仕様の魅力とは?

2/3列目シート

ハイブリッド仕様は7人乗りのみだが、居住性はガソリン仕様と遜色ない。リラックスキャプテンシートとエグゼクティブシートをグレード別に設定する。1列目の左右間にあるセンターコンソールボックスはスライド式ではなく、電池を内蔵するため容量も限られる


また、アイドリングストップによる停止時のほぼ無音の世界、スタート時の静粛性という武器がより大きな意味を持つ。アル/ヴェルは、多人数がゆったり乗れるという大型ミニバンではあるが、「新しい高級車像」を具現化したモデルでもある。政治家や芸能人が好んで乗るだけでなく、企業のいわゆる重役車としても高いニーズを誇るのは、シートが大きく、スペースも広くて快適な上に、静粛性もミニバン離れしているから。その静粛性がさらに高まり、環境イメージも良好そのもののハイブリッド仕様が登場すれば、こうしたセレブ系ニーズもより強まっても不思議ではない。また、ロングドライブになるほど、静粛性の違いが乗員の疲れに作用するから、静かな室内にデメリットはない。


ラゲッジ

サードシートは跳ね上げ式。積載性もガソリン仕様と変わりない


なお、ハイブリッドモデルにはさらなる重量増を避けるため7人乗りしか設定されていないし、エスティマハイブリッドで好評のラゲッジのAC100Vソケットは未設定だ。後者に関しては次回のマイナーチェンジなどで追加されるだろう。8人乗りが必須という方はのぞき、環境イメージやハイブリッドならではの静粛性に魅力を感じてチョイスするだけの完成度は備えている。
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