軟らかくなるシャフト

gloire

テーラーメイドの新ブランド「GLOIRE(グローレ)」

ゴルフクラブのシャフトの硬さを示すフレックスは、RやS、Xなどといった表示で表されています。クラブに少し詳しいゴルファーであれば、メーカーやモデルによってその硬さはまちまちで、同じ「R」であっても硬さがそれぞれ異なっているため、硬さの目安としてはいささか心もとないという知識もあるのではないかと思います。

一方、当サイトでも何度か紹介しましたが、同じメーカー、同じブランドの「R」シャフトであっても、昔に比べてどんどん軟らかいシャフトになっていることは、あまり知られていません。
ごくごく一般的な国内メーカーの人気モデルであれば、10年前の「R」シャフトの硬さは、現在の「S」シャフトと変わらない硬さになっています。ちょっと信じられない事実です。

ちなみに、海外モデルではそのようなことはありません。並行輸入されたアメリカモデルと比べると、同じ「R」であっても、日本モデルとの硬さの違いに驚くこともしばしばです。現在、アメリカモデルは日本モデルに比べて、かなり硬くなっています。

なぜこのようなことが起こるのか?
ガイドが理由として考えているのは、対象ゴルファーの体力の低下です。

日本のゴルファーの中で大きな割合を占めるのは、いわゆる団塊の世代層の前後の男性。それは、昔も今もそれほど変わっていません。10年前、20年前に自慢の腕っぷしでクラブを振りまわしていたゴルファーも、徐々に飛距離の衰えを感じる年齢を迎えています。
国内のメーカーは、主要ターゲットである彼等にマッチしたクラブを開発します。その結果、シャフトの硬さは徐々に軟らかくならざるを得ないというわけです。

ゴルファーのいわゆる「見栄」という心理も見逃せません。
それまで「S」シャフトを使用していたゴルファーが、より軟らかい「R」シャフトへ変更することは、何か自分の衰えを認めてしまうような心理が働き、嫌がるプレーヤーが多いのです。そのためか、メーカーは同じフレックス表示でありながら、より軟らかいシャフトへとシフトしています。

このことは、本来、あまり好ましい事ではありません。
同じ表記でありながら、硬さが変わってしまうことは、目安としての信頼性を欠くことになります。また日本モデルだけが、世界の中で、軟らかいシャフトを採用するガラパゴス化も、他の業種同様、市場の衰退を招く要因になると感じます。

しかし、日本のゴルファーの多くを占めるシニア層に、よりマッチしたクラブを使用しゴルフを楽しんでほしいという意図には共感します。体力や技量に合ったクラブを使うほど高いパフォーマンスを発揮できるのは、どんなゴルファーも同じです。シニア層には、よりマッチしたクラブの恩恵を感じながら、少しでも長くゴルフを楽しんでいただきたいものです。

今回は、少し体力の低下を感じているゴルファーにマッチする、シニア層向けクラブを紹介します。




拡充するシニア向けブランド

PHYZ

スマッシュヒットになったブリヂストンの新ブランド「PHYZ(ファイズ)」

シニア向けクラブとして、今一番頭に思い浮かぶのは、ブリヂストンの新ブランド「PHYZ」でしょう。
「ゴルファー五感」という新しい発想で、「アドレス時の心地よさ」や「グリップのしっくり感」、「打球音や打感」など、五感でゴルフの気持ちよさを感じるというコンセプトで、2011年に新たに立ち上げ。
積極的な広告戦略が功を奏したこともあり、ゴルファーから高評価を受けています。

2011年に「R11」ドライバーが世界中のツアーで使用されたテーラーメイドでは、日本限定で「GLORIE(グローレ)」という新しいシニア層向けのブランドを発表。ブランド立ち上げまで5年を要したという力の入り様です。2012年の3月に発売予定になっています。
「R11」でも採用された白いヘッドで、日本のゴルファーが求める飛距離性能にこだわっています。

7代目の「ゼクシオ セブン」ももはやシニア層向けと言っても良いかもしれません。
前出の通り、シャフトの硬さは以前のモデルに比べて軟らかくなっています。ゴルファーの圧倒的な人気を持つブランドは、これまでのファンに引き続き支持されるよう微妙に変化しているというわけです。体力が落ちたと感じる数世代前のゼクシオユーザーが、最新モデルを使用してマッチすることも大いにあり得るでしょう。
「ゼクシオ」は、さらに年配層向けに「ゼクシオ プライム」というモデルもラインナップしています。

もともとシニア層に向けて人気の合ったブランドも、新モデルをラインナップしています。
カタナゴルフ「SNIPER V」や、セイコー「S-YARD X lite」、マルマン「MAJESTY VANQUISH-VR」などがその代表。
特に、マルマンの「マジェスティ」ブランドは、シニア向けのプレミアムブランドとして国内外で多くのファンを持っています。昨年発売された40周年限定モデルは、ドライバー1本40万円という高額ながらわずか一ヶ月で完売。根強い支持を印象付けました。

シニア層向けのやや高額のドライバーは、市場全体の半分近くを占めるとも言われています。これまで積極的でなかったメーカーも、新しいシニア層向けのモデルを用意しているという噂も…。
対象ゴルファーにとっては、選択肢の幅が広がりそうです。

こうしたシニア層向けのクラブは、いくつかの特徴があります。
それは、軽量でシャフト長は長め、フェースの反発性能もルールを勘案しながらギリギリまであげているものも少なくありません。これはどれも飛距離アップの工夫です。
中には、リョーマゴルフ「RYOMA D-1 SPECIAL TUNING」のように、反発係数規制をオーバーしたルール不適合のモデルもあります。是非はともかく、これも飛距離へのニーズが高い証明です。




団塊ゴルファーの熱意

MAJESTYundefined40周年記念

マルマン「MAJESTY 40周年記念モデル」

日本のゴルファーの大部分を占めるこうしたシニア層は、特に飛距離にこだわる傾向があります。飛びへの執着心は強く、道具によって少しでもアップさせようとするゴルファーは大変多いです。
心当たりのあるゴルファーも多いのでは。

そして、少しでもハンディキャップを減らそう、さらに飛距離を伸ばそうという、挑戦意欲の強いゴルファーが多いのも印象的です。そうした闘志を内に秘め、黙々と練習される方も少なくありません。

ブランド志向が強いのも特徴です。これは国内大手メーカーに有利に働くでしょう。
実際には、あまり知られていない丁寧な物つくりをしているメーカーから、前出の「RYOMA」のような」飛距離性能に優れたモデルが発売されていることも少なくないので、あれこれ試したいところです。

ゴルフクラブは、自分に合う合わないで、性能が十分に発揮されるかが決まってきます。
感覚を満たし、機能を十全に発揮できるようなドライバーに出会うことが出来れば、飛距離はもっとアップすることが出来るでしょう。
クラブに愛着を感じ、長く使用するゴルファーは多いのですが、一度先入観を捨て、新しいモデルを試してみるべきだと思います。ベテランゴルファーであれば、なおさら新しい発見がある事でしょう。


<参考サイト>
ファン待望! XXIO 7(ゼクシオ セブン) 発表!
試打会で絶賛! RYOMA D-1ドライバー

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。