丸の内エリアの継続した食の啓蒙活動

どうも「食育」という言葉には、いかばかりかの押し付けがましい感覚が芽生えるのだが、別の言葉を探しても「食育」にはまる適当な語句が見つからない。現代社会の食生活を健全に保つ言葉として「食を大事に守り、伝える」=「食育」と理解するべきなのだろう。

丸の内

三菱地所が中心となり継続した活動が続けられている。

1970年代から食の国際化が進み、飽食の時代といわれるようになった。産業が恐ろしい速さで発達するに連れ、家族生活の変化に伴う食の簡素化や食の外部化が進む。家族がそろって食事をとる機会が少なくなり、自然と得ていた食事のマナーや社会のルールを学ぶ場が激減。そして様々な「こ食」という言葉を目にするようになった。

私たちの生活は便利で多様化した反面、国内生産自給率低下、食の安心安全問題が浮上している。これらを背景に、日本の教育三大柱の知育、徳育、および体育の基礎となるべきものとして「食育」という言葉が生まれた。

最近では子どもたちをターゲットに全国で食育教室が開かれるようになったが、世界では日本より早くから食育に関する様々な取り組みが行われている。フランスでは毎年10月第3週目に「味覚の一週間」というイベントを開催。シェフやパティシエ、食に携わる職人たちが小中学校に出向き、「文化遺産」でもある食文化・伝統の大切さについて、また五感・五味で食を楽しむ授業をしている。
食育

食育活動はだんだんとバリエーションも増えてきた

時には外に飛び出して自然とふれあうことを子どもたちが体験し、食材の尊さを思う気持ちを養う。そして食べ方や調理の方法などを教えてきた。1990年から始まったこの活動を手本とし、2011年から日本でも「味覚の一週間」が本格的に始まろうとしている。

旬を食べる、伝統、マナー、次世代への継承と教育のひとつとして食育は子どもだけが学ぶものではない。ストレス社会で働く私たち「大人」にとっても食生活を心地良い状態に保つ食育的考えは大切だ。日本のGDPの23%を稼ぎ出している丸の内では「この場所で働く人たちや家族が食を通して元気になることが日本を活気づける核になるのではないか」と「食育丸の内」と題し、大人の食育を目指している。

日本の中心が食材を盛り上げるための重要なポイントであること。それに注目をした丸の内エリアのシェフたちが「丸の内シェフズクラブ」を立ち上げ、「食」に関する提案と発信をしている。食を通じて心身ともに健康になれる社会を形成し、国内優良生産者の方たちを支援。国内自給率の向上に努め、地域の活性化を図るのが目的だ。