切れ味のジン・トニック

「テンダリー」店内

「テンダリー」店内

宮崎お嬢のカクテルで大好きなのは、バーの定番であるジン・トニック(¥1,000)である。かけそばのようなカクテルだからこそ、当たり外れが大きいのだが、世の中の飲み手はその味わいに無頓着のような気がする。とりあえずのビール感覚で、ジン・トニックはジン・トニックじゃんか、と味わいに強い意識がない。
わたしはジン・トニックやジン・ライムがすっきりとキレがよくないと納得しない。なんだか嫌な甘さがあったり、水っぽくてシャブシャブだったりする一杯に出会うことが多くて、飲む時はバーテンダーを選ぶ。
オーナーズカスクのボトル

オーナーズカスクのボトル

バーテンダー宮崎のジン・トニックには嫌味がない。甘さもほどよく、すっきりと洗練されている。10数年以上前にも同じ質問をしたことがあるが、先日、またそのつくり方を聞いた。つくる姿勢はかつてとまったく変わっていなかった。手順のひとつひとつに非常に思いがこもっている。ライムの絞り入れからキンキンに冷えたジンを目覚めさせ、トニックウォーターの注ぎ入れ方、グラスの形状まで詳しく伝えたいのだが、やめておく。読者の皆さん、『テンダリー』へ行って、まずは一杯お飲みなさい。そんで、気になったなら聞いてみなさい。わたしなんぞが書いたことでわかったような気になるよりも、体験するのがいちばん。

胃が安らぐドクターY

ドクターYの素材

ドクターYの素材

もう一杯、面白いカクテルを紹介しよう。ドクターY(¥1,500)というオリジナル・カクテルだ。優子のYである。イエーガーマイスター20ml、ウンダーベルグ7ml、チナール15ml、ピコン10ml、グレープフルーツジュース20ml、ライムジュース2dashをシェークした、オン・ザ・ロック。ジュース以外は薬草・香草系のリキュールやスピリッツである。
これはね、胃薬みたいなもんだね。もし二日酔いでこれを飲んだとしたら、グダってしまった身体がたちまちシャキーンと復活するだろう。食前酒としていけるが、いちばんのおすすめは食後酒として。あまりにも満腹状態のときに行ったとしよう。何を飲めば胃が安らぐのかわかんない、なんてことがあるが、ドクターYを一杯飲むだけで胃がすっきりして次の新たな一杯にすんなりと移れる。いいよ、これ。

飲んで減ったドクターY

飲んで減ったドクターY

さていろいろ紹介したが、まず若い女性にこのバーをすすめよう。宮崎お嬢の優しさに触れながら飲みなさい。もちろん、わたしみたいなオジさんにもすすめる。女性バーテンダーの良さを、彼女の姿で知ることができる。
ちなみに『テンダリー』で人気のウイスキーはシングルモルトのラフロイグ10年、山崎12年(いずれも¥1,200)。


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『BAR Tenderly』
東京都港区大森北1-33-11 大森北パークビル2F
tel.03-3298-2155
17:00~1:00(金~2:00/祝~24:00) 日休(振替休日となる月休)
チャージ¥1,000、ウイスキー¥800~、カクテル¥1,000~、料理¥550~


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