一世紀近く愛され続けてきた斑馬

ゼブラの創業者、石川徳松。

ゼブラの創業者、石川徳松

ゼブラの創業者である石川徳松によって、国産初の鋼ペン先が開発されたのは1897年のこと。そして1922年には、それまでイギリスから輸入していた原料の鋼板も国産に切り替えた。ちなみに、ゼブラという名前が商標登録されたのは1914年で、たまたま読んでいた洋書に登場した単語がきっかけである。

“ZEBRA(=班馬)”はアフリカに群生する団結力のある動物であり、“斑”という字は王と文の組み合わせで成り立っているから、文具に相応しいと考えたのである。そんな想いがあったからか、大空襲で新宿区の工場が全焼するという不運に見舞われながら、社員の結束もあって二度の世界大戦の影響による苦難を乗り越えている。

そして1959年には、保存性の良いボールペンインクの開発に成功。ボールペンを生産するようになる。さらに1964年には、3色ボールペンの発売も開始。1965年にはサインペンの生産も始めた。また1966年には透明軸のボールペン「クリスタル S-4100」を発表。“見える見える”のボールペンとして大ヒットを呼んだ。

1975年に筆ペンや蛍光ペンの生産を開始する一方、その翌年には速乾性フェルトペン「ハイマッキー」を発売。さらに1977年にはシャープペンシルとボールペンを一体化した革命的な商品「シャーボ」を生み出し、ゼブラを代表するアイテムへと育て上げた。1981年にもインクの逆流を防ぐ世界最初の機構、ツインボールシステムを完成させるなど、ゼブラの革新は続き、水性顔料ジェルインクのボールペン「サラサクリップ」など、多くの傑作を生み出し、発展した。

次のページでは、現在を代表するボールペンを紹介する。

油性と水性のいいとこ取りした新感覚ボールペン

「スラリ(インク色:蛍光ブルー)」105円

「スラリ(インク色:蛍光ブルー)」105円

数々の革新的な筆記具を生み出してきたゼブラが新たに開発したのが「スラリ」。業界初の油中水滴型エマルジョンインクを搭載したボールペンだ。“エマルジョン”とは、本来は混じり合わない2種類の液体が、一方の液体中に微粒子状で分散している状態のこと。要するに、油性のしっかりした手応えと、水性のサラサラした軽快感をを併せ持つ画期的インクを使用している。書き出しが滑らかで速記をしてもかすれることがなく、ボール径0.5ミリの細字でもスラスラとした書き味が持続する。

インクの減り具合が美しく見えるクリアなボディはゼブラの真骨頂。ボディラインやクリップなどに見られる美麗な曲線は手馴染みが良く、インクの滑らかさも主張しているかのようだ。蛍光カラーも展開するインクに加え、ボディもバリエーションは豊富。再生材を製品重量の約71%も使用したエコマークの認定商品だ。そんな「スラリ」を始めとする親しみやすい高機能なペンがある限り、ゼブラはこれからも多くの人々から愛され続けるに違いない。

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