「シゴト命!」と思えるのはラッキーだけど…… 

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好きなことなら、いくら働いても苦にならないって本当!?

仕事に生きがいを見出し、やりたいことで生計を立てられることは、とても幸運なことです。通勤途中に仕事のことを考えても、残業が続いても苦にならず、休日には仕事にまつわる情報検索や資料集めにも余念がないことと思います。

「やりたいことでお金が稼げれば、人生の楽しみ方が2倍に広がるはず」と期待する人も多いでしょう。しかし、やりたい仕事に就けることはすばらしいことではありますが、いくら好きな仕事でも、それだけで人生が埋めつくされてしまうと、のちに思わぬ苦痛を味わう日が来るかもしれないのです。


ワーク・ライフ・バランスが整わないと疲弊する 

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ささやかな安らぎの時間、最近持っていますか?

夢がかなって「やりたい仕事」に就けたとしても、仕事と私生活との調和(ワーク・ライフ・バランス)が整わないと、疲弊してしまいます。

就職後しばらくの間は、私生活を後回しにし、毎日終電まで働いても、苦にならないかもしれません。しかし、休息や私生活での時間と空間、人間関係づくりを後回しにしていると、仕事で行き詰ったときに、安らぎやいたわりを得られず、人生が急に空疎なものに思えてしまうことも多いのです。

また、いくら好きなことでも休む暇もなく働いていたら、いずれは過労が募ってダウンしてしまいます。

溜まったストレスによって心身は、(1)警告反応期(心拍が速くなる、血圧が高くなるなど、身体が警告を発する時期)、(2)抵抗期(ストレスに対して心身が抵抗できている状態)、(3)疲はい期(抵抗力を失って病気につながる時期)という3つの段階を経てダウンしていきます。

「警告反応期」に入ると疲れや不調を感じますが、すぐに「抵抗期」に移行して、比較的長く続くため、ストレスに慣れたような状態になります。「過酷な状況でも元気に働ける自分は強い人間だ」と過信し、睡眠時間を削っても仕事に没頭できたりします。しかし、その状態が続くといずれは「疲はい期」に入ってストレスへの抵抗力をなくし、果てには心身の病気に近づいてしまうのです。

働き盛りの人に多い「過労自殺」も、抵抗期の段階でワーク・ライフ・バランスを整えなかったために、疲はい期に移行してしまった結果であると考えられます。

過労自殺の背景には、企業が安全配慮義務を怠っているケースも多く、新聞をにぎわすような社会問題になっているものもあります。しかし、自分自身の意欲で仕事にのめり込みすぎた結果、自殺につながってしまうこともあるのです。

バリバリと猛烈に仕事をしていた人が急に元気をなくし、気がつかないうちにうつ病になって自殺衝動が起こってしまう例は少なくありません。したがって、いくら「やりたい仕事」でも没頭しすぎて疲はいしないように、十分に注意する必要があるのです。