春着物の代表柄「桜」のマナーって?

桜の柄の着物に関するマナーから、春の花の上手な取り入れ方は?

桜の柄の着物に関するマナーから、春の花の上手な取り入れ方は?


待望の桜の季節がやって来ました。2018年桜の開花情報と桜前線によれば、「桜前線は3月17日に高知県からスタートし、日本列島を北上する見込み。東京都心の予想開花日は3月26日で、予想満開日は3月29日となっています」(暮らしの歳時記ガイド/三浦康子氏執筆)とのこと。

そこで今回は春着物の柄に欠かせない「桜」について、そして色、柄で作るイメージコーディネートを紹介します。

着物の形は、1年中ほぼ同じ。しかも寒い冬が過ぎて春の気配を感じる季節でも、素材自体は冬からの引き続きです。ですから「素材」「色」「柄」を上手く組み合わせて季節感を出すことが重要になってきます。


「桜の柄は1年中着られるのか」問題について

帯や着物の桜柄、いつ着るのがベスト?

帯や着物の桜柄、いつ着るのがベスト?

春の柄の代名詞といえば「桜」。桜柄の着物や帯については、よくマナーについて論じられることがあります。

大正・昭和・平成にかけて活躍した日本の小説家、随筆家である「宇野千代」さんをご存知ですか? ファッション雑誌の編集者や着物デザイナーとしても活躍した彼女は、桜が大好きで一年中桜のきものを着ていて、その影響で、年中使ってもよい柄となったのです。

ですが、着物もファッションの一部ですから、先取りがオシャレなのは、言うまでもありません。逆に、春に桜柄を着るベストなタイミングというのも考えて見ましょう。

まず、一口に桜の柄といっても、いろいろあります。それをより季節感を出しつつ使い分けてみましょう。
桜柄

桜の柄は様々。左上は桜富士、右上は桜の花弁が散るイメージ、左下は桜に蝶、右下はつぼみの桜


春でしたら、桜の開花状況によって模様を分ける必要があります。そして早めにそれを取り入れるのです。

つぼみの桜模様……花が満開に咲く前
満開に桜が咲いている模様……桜の満開の時期まで、
花弁が散っている模様……満開の時期

このように選ぶと先取り感が出ます。

つまり、開花の早かった2016年は、卒業式はつぼみや満開、入学式は花弁になるでしょうか。

上の写真のように、びっしり柄が配置されているもの、花弁が大きく模様されているもの、ぱっと見て桜とは分かりにくいものなどは比較的年中を通して着ても違和感がないかもしれません。春の桜の時期こそ、桜の柄に合わせて着る時期を考えてみると「粋」な着こなしができそうですね。

【関連記事】→お花見、夜桜、観劇……シーン別の例を紹介しています。
春は着物で出かけよう! シーン別 コーディネート実例


イメージをコーディネートするという裏ワザ

桜などの季節感のある花柄は目立つがゆえに着まわしということを考えると少し買うのを迷うという方もいらっしゃるでしょう。

その場合は、そのものをイメージさせる「色」を使うという裏ワザがあります。例えば桜であれば薄いピンクなどの「桜」をイメージさせる色を用いてはどうでしょうか。4月に入れば、菜の花のイメージのイエローやイエローグリーンなどの色を用いて、「イメージを作る」という方法がおススメです。


「桜」をイメージしたコーディネート例

桜イメージコーデ

薄いピンクの無地の着物+白ベースにイエローグリーンの名古屋帯+グリーン系帯揚げ帯締め+ローズ帯留め


着物が無地なので、より華やかさを出すため半衿は刺繍の入ったものに、そしてローズの帯留めで全体を引き締めています。


「菜の花」をイメージしたコーディネート例

菜の花イメージコーデ

イエローの小紋+薄ベージュベースの袋帯+グリーン系帯揚げ帯締め+グリーン帯留め


帯締めと帯揚げをグリーン系で統一し、さらに帯留めをグリーンにしてよりイエローの着物を引き立たせています。


春らしいコーディネートのポイントは「色」

2例とも、それぞれ桜や菜の花の模様のついたものは使っていませんが、何となく春らしいイメージはあるはずです。特に春は明るいトーンの色を用いるのがコツです。

このように、イメージを色でコーディネートするという方法は、春だけでなく他の季節でも活用できる方法なので、覚えておくとコーディネートの幅が広がり、ますます着物が楽しくなります。

最後に、コートを脱いで帯付きになるこの季節。コートで隠れているからとついつい手を抜いていた部分、特に後ろ姿はしっかりチェックしてからお出かけください。


【関連記事】
→コートがない時期は帯が目立つので帯結びにも工夫を
【名古屋帯/角だし】粋を演出する帯結びです。
【名古屋帯/利休】お太鼓結びよりもすこし小さめで、動きのある帯結びです。
【袋帯/二重太鼓】お太鼓の部分が二重に重なった帯結びです。
帯締めと帯揚げの結び方でバリエーションをつけましょう。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。