みんなでワイワイ作れば、あっという間です。

みんなでワイワイ作れば、あっという間です。

東京都墨田区は小さな町工場のたくさん集まる地域。皮革、木工、ウレタン、メッキ、ガラスなどなど、様々な種類のものづくりが行われていますが、ものを作るとき必ず出てしまうのが端材。これら廃材を「配財」ととらえ、もっとECOで楽しくポジティブに活かしてゆくことはできないか、という思想のもと、若手後継者を中心とした「配財プロジェクト」という活動が行われています。

今回は、そのメンバーでもある小高莫大小工業(コダカメリヤス)にて、東北の地震被災地へ送るためにヒップウォーマーなるものを作っているという情報を聞き、工場を訪れました。

工場内にあった、丸編みの機械。リブを筒状に編んでいきます。

工場内にあった、丸編みの機械。リブを筒状に編んでいきます。


コダカメリヤスは、ポロシャツの衿やジャンバーの裾など、リブニットを専門に作る創業60年の会社です。主にアパレル等より注文を受け、服の一部分に対する布を提供しているので、あまり一般には知られていないかもしれません。製品は順次リニューアルされていくため、倉庫には、廃番色になったサンプルニットがたくさんあるそうです。特に品質に問題はなく、廃番色というだけで置いておくのはもったいないと、その活用を模索していたところでした。素材はウール95%(リブのためゴム用のウレタンが5%)。ある日スタッフの一人が寒い倉庫の中で筒状のハギレをスカートのように履いてみたら、あらら、とっても温かい!そこで今回、主に腰から下の部分を温める「ヒップウォーマー」として制作し、被災地へ送ることが決定しました。

使い方の図解。頭に被ったり、首に巻くことも可能です。ゴムが伸びるので老若男女使えます。

使い方の図解。頭に被ったり、首に巻くことも可能です。ゴムが伸びるのでサイズをあまり気にすることなく、老若男女使えます。

当日は近所の人を中心に、20人以上の人が工場にボランティアで集まり、みんなで手分けしての作業が始まりました。リブは上の写真にもある丸編み機で筒状に編んだ反物で廃番色としてとっておいたものを使い、それを使いやすいサイズに切って、布の両端を業務用のロックミシンでがーっと綴じます。

手芸大好きの女の子は春に中学2年生。素早い手付きで誰よりも即戦力になっていました。

手芸大好きのこの女の子は春に中学2年生。素早い手付きはもはや職人の域!誰よりも即戦力になっていました。


筒状になったリブは、伸縮性があるため、ウエスト80cm以上の男性でも服の上から付けることができるそうです。ロングスカートのように膝下までの長さ(約1m)にし、動くときは歩きやすいよう二重に折って腰を温め、寝るときやじっとしているときは伸ばして足まで温められるようにしました。この状態でもう十分使えるのですが、せっかく作るならもうひと手間かけて楽しいものを、ということで、みんなで集まってアップリケのアクセントを加えることに。手芸はどうも不器用で・・・、と言っていた人も、いつの間にかサクサクと楽しそうに手を動かしています。小学生も何人か参加して、布を動物の形に切り抜いたり縫い付けたり、みんな器用に手作りしていました。それぞれ作品にも個性が出て、ひとつひとつに気持ちが込められていました。

布を切り抜いて刺繍して、子供たちも大活躍!

様々な色や素材の布を切り抜いて刺繍して、子供たちも大活躍!


2日間みんなで朝から夕方まで作業を行い、合計600枚のヒップウォーマーが出来上がりました。アップリケ入りはそのうちの200枚。手作りなので、全てデザインが違います。女性や子供たち、お年寄りなどに楽しんで使っていただければとのこと。今回はみんなの力を合わせた手作りでしたが、好評であれば、今後商品化なども検討中だそう。

できあがったヒップウォーマーたち。

できあがったヒップウォーマーたち。

これら600枚のヒップウォーマーは、23日に陸前高田市など3箇所へ向けて旅立っていきました。

制作に加わったみなさん、おつかれさまでした。

制作に加わったみなさん、おつかれさまでした。


小高莫大小工業(コダカメリヤス)
http://www.next30.com/
配財プロジェクト
http://www.haizai.jp/

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