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難関大学の就職率はどうなっているのか?

近年就職内定率の低下がマスコミで大きく取り上げられている。だが実際に大学の就職率は個別に見たらどうなっているのだろうか。具体的に検証してみよう。

吉田 敦彦

執筆者:吉田 敦彦

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東京大学

解説画像

東京大学の全卒業生のうちで就職するのはほんの30%にすぎない。

何も知らないと東京大学だからほぼ卒業生のうちほぼ100%が就職すると思ってしまうのではないだろうか。ところが、平成21年度において学部卒業生 2,983人うち915人が就職(30.7%)している。たった就職率は卒業生のうち約30%にすぎない。驚くべきは、2,068人(69.3%)が就職を選択しなかったことだ。

この数値だけ見るとかなり低い数値となってしまう。東京大学ではこの10年間就職希望者は1,000人前後でほとんど変わりはない。1,585人が大学院進学で、全体の53.1%を占めている。東京大学へ入学する学生は単に就職目的でないことがわかるだろう。

京都大学

それでは西の京都大学の場合はどうだろう。平成22年度卒業生が2,825人。そのうち就職した学生は792人で約28%と非常に低い数値である。大学院への進学が1,701人で約60%で東京大学より高い数値を示している。その他の学生については、連絡がない、大学院進学準備、司法試験などの資格試験準備となっている。

一橋大学

平成21年度で学部卒業生952人のうち、約73%の695人が就職している。大学院への進学は158人で約17%に過ぎない。その他は99人。銀行、金融、保険、製造業への就職が多いのは伝統。

大阪大学

卒業生3,317人のうち就職した学生は1,220 人で約37%である。大学院への進学は1,641人で約49%を占めている。その他は456人。

驚くべきことに、現在4年制大学は実質2年の教育期間しかない。3年生から就職活動がはじまるからである。就活時期が繰り下がられた要因はいろいろある。企業側にはできるだけ早く優秀な人材を確保したいという思惑がある。すると学生は本来1番専門の研究に入ろうとする3年次に就職活動をせざるをえない。

また大学側としては就活による欠席を認めざるを得ない。指導担当のある教授の話では、まったく専門教育が行えていないそうだ。新聞各紙が伝えたように、大手商社側から経団連に就活時期を4年生の夏以降にするように要請が出たのも当然だと言える。

上記の大学に通っている学生の話では、まともに専門教育を続けるために大学院へと進学するそうだ。また海外の大学への留学なども検討している学生も多い。大学の本来の目的は学問にある。

また人生の選択肢は企業への就職だけはないはずだ。その事実を難関大学の学生はよく知っているように思われる。大学に入って、じっくり自分の能力を養成してほしい。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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