イギリス/イギリス基本情報

イギリスの治安2018 旅行者が注意すべき6つのこと

他のヨーロッパ諸国に比べれば、比較的治安の良い国と言われているイギリスですが、油断は禁物です。また、万が一の時のため、テロについての知識も必要になってきています。自分は旅慣れているから大丈夫!というあなたも、もう一度おさらいしてみてくださいね。イギリスの比較的治安の悪い地域や犯罪対策の基礎知識をまとめました。

朝霧 まや

執筆者:朝霧 まや

イギリスガイド

旅行前に知っておきたい、イギリスの治安

イギリスは、他のヨーロッパ諸国に比べれば、比較的治安のよい国だと言われています。常識的な範囲で行動していれば、旅行者が凶悪犯罪に巻き込まれる心配は、ほとんどありません。とはいえ、スリや置き引きなどの軽犯罪は多く、油断は禁物です。また、万が一のためにテロについての知識もつけておきたいところです。

犯罪に巻き込まれてしまったら、楽しい旅行が一瞬にして悪夢に。自分は旅慣れているから大丈夫!というあなたも、もう一度おさらいしてみてくださいね。

1.スリ・置き引き・ひったくりに注意

カフェ、レストランの屋外席

カフェやレストランの屋外席は要注意。荷物は歩道とは逆側に

旅行者が巻き込まれやすいのは、スリや置き引き、ひったくりなどの盗難事件です。特に、人の動きが多い駅や街中のカフェ、ファストフード店、パブなどのほか、広場や歩道に面したテラス席に座る場合も注意が必要です。

電車やバス、マーケットなどの人ごみの中で、バッグやポケットに入れていた財布やパスポートをすられたり、椅子の背もたれに引っかけていたバッグを、通りすがりにスッと盗られてしまうこともよくあります。

最近は、スマホやタブレットの盗難も多発しています。人の動きが多いカフェやレストランでは、テーブルにスマホ等を出しておかないこと。乱暴なケースになると、使用中に襲う場合もあるので、路上での使用にもじゅうぶん注意しましょう。

酔っぱらいを装ったスリにも注意です。酔っぱらって盛り上がったふりをして、突然抱きついたり肩を組んで来たりします。適当に一緒に盛り上がって別れ、気づいたら財布や携帯電話がなくなっている、という手口。これは最近増えているようで、イギリス人もよく遭遇しているケースのようです。

2.ATMでの盗難

イギリスのATM

イギリスのATMは屋外にむき出しになっているものがほとんど。利用中は細心の注意を払いましょう

イギリスでは、たいていのATMは路上にむき出しになっています。24時間いつでも使える便利さがある反面、犯罪に対しては無防備です。

典型的なのは、暗証番号を覗き見した後、ATMからカードが出て来る直前に話しかけるなどして気をそらし、カードをさっと抜き取って走り去るケース。あっという間に現金を引き出されて、買い物までされてしまいます。

警察にきちんと届け出をすれば、大抵の場合は銀行やカード会社が保証してくれるので被害は最小限で済むはずですが、帰国するまでの間カードがない不便さは、かなりのストレスになりますね。

ATMを利用するときは、背後の人に気をつけて、暗証番号を入れる時には手でかくて見られないようにする、誰かが話しかけて来ても無視する、などの注意を。もしグループで行動しているなら、一人がATMを使っている間は他の人が周囲を警戒しておくというのも良い方法です。

3.詐欺

警官

ニセ警官にはだまされないで!(この写真の警官はホンモノです)

旅行者が巻き込まれやすい、ちょっと手の込んだ犯罪が詐欺です。報告されているのは、「ニセ警官」を装ったものと、「犯罪被害者」を装うもの。

「ニセ警官」の場合、手口のバリエーションはいくつかありますが、共通するのは身分証明書やクレジットカードの提示を求め、暗証番号を聞いてくること。従わなければ逮捕する、というような脅しをかけてくる場合もあるようですが、本物の警官が路上でクレジットカードの提示を求めたり、ましてや暗証番号をきくことはまずありません。

「犯罪被害者」を装う場合、「盗難にあって困っている。現金を貸して欲しい」と近づいてきます。「必ず返すから」とは言うものの、渡される連絡先はもちろん嘘。犯人の国籍はいろいろですが、残念なことに、日本人であるケースもあるようです。

いずれの場合も、冷静に考えれば「何かおかしい」と気づくはずですが、「非日常」の旅先では、そんな判断力も鈍りがちです。もしこのような場面に遭遇したら、警察署や大使館などの公的機関へ行くことを提案してみてください。相手が拒むようであれば詐欺の可能性が濃厚なので、無視をするか周囲の人に助けを求めましょう。

4.危険なのはどの地域?

統計によると、犯罪率が最も高いのは、やはり人口の多いロンドン。その他にも地方の都市部では犯罪率が高いとされています。日本人旅行者もよく訪れるマンチェスター、リヴァプールの他、ニーカッスル、リーズなどイングランド北部の都市、スコットランドではグラスゴーやエディンバラ、ウェールズでは首都カーディフなども、他地域と比較して犯罪率は高めです。

では都市部以外は安心か?といえば、そうとも限りません。レンタカーを借りてカントリーサイドをドライブするなど、イギリスで車を運転する予定ならば、車上荒らしにも注意が必要です。車を離れる場合には、貴重品は必ず持ち歩き、その他の荷物はトランクの中へ。窓越しに車内を見たときに「盗るものがなさそう」な雰囲気にしておきましょう。

5.テロについての予備知識

テロ事件は大都会だけで起きるとは限りません。列車やバス、イベント会場、繁華街、空港や駅など、「人の多く集まる場所」は全てターゲットとなる可能性があります。

万が一何か異変を感じたら、速やかにその場を離れて安全な場所に隠れ、冷静に待つこと。また、隠れる際には、ガラスの破片で怪我をしないよう窓やショーウィンドウなどからは離れ、携帯電話はサイレントモードにしておくこと。これは、着信音などが犯人に聞こえてしまうのを防ぐためです。警察官が到着したら、落ち着いて指示に従ってください。手を振ったり急に走りだすなどの大きな動きは、厳禁です。

6.渡航前の情報収集

警戒しすぎる必要はありませんが、渡航前には外務省の海外安全ホームページで安全情報を確認しておくこと、また、いざという時に在外公館などから緊急時の情報提供を得られるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」への登録も済ませておくと安心です。

また、在英日本大使館も常時安全情報を提供しています。ぜひ目を通してみてくださいね。(安全対策マニュアル

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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