ワイン、ブランデーが先輩

ブランデー&ソーダ

レモンを添えたブランデー&ソーダ

かつてメルマガで述べたが、酒をソーダで割ったカクテルで初めてメジャーになったのはスプリッツァー(Spritzer)ではないかと推察する。
いろいろ調べてみて、19世紀前半もしくは半ばくらいにワインをソーダで割ったカクテルが製品化、瓶詰めされてヨーロッパの多くの国々に流通し、飲まれていたことがわかった。
香料なんかもミックスされていたらしいから、いまでいうカクテルのスプリッツァーではなく、ワインクーラーのようなものだったかもしれない。ただワインにソーダは間違いない(スプリッツァー、ワインクーラーの詳細は次回記事にて紹介)。

おそらくそれと同時か少し後に、ブランデー&ソーダがイングランドというかロンドンの上流階級の間で飲まれる。スコッチウイスキーはまだ田舎臭い酒であり、洗練の域には達していなかった。
スコッチが広まるのはエディンバラのアンドリュー・アッシャーが1860年にブレンデッドウイスキーを開発し、またその数年後にヨーロッパのぶどう畑を害虫フィロキセラが襲い、ワインやブランデーが大打撃を受けてからのことになる。

1,000円ブランデーを試そう

サントリーブランデーVO

サントリーブランデーVO/640ml/37%/¥995

つまりウイスキー&ソーダよりも、ブランデー&ソーダのほうがハイボールとしての歴史は古い。というよりもその昔はメジャーだった。
しかもブランデーのカクテルは古くからあって、その代表格は「ブランデー・サワー」。サワーとは酸っぱいということだが、ブランデーにレモンジュース、そして砂糖を少量加えてシェークした、すっきり甘酸っぱい味わいである。昔、ロンドンの紳士たちが、食後にシガーを燻らせながら「ブランデー・サワー」を口にした。
これがアメリカではブランデーをバーボンやカナディアンウイスキーに変えて、「ウイスキー・サワー」となったわけで、ブランデーやウイスキーとレモンの組み合わせは、19世紀後半にはポピュラーになっていたといえる。
いま角ハイボールにレモンちょい絞りが人気だが、組み合わせとしては極めて伝統的なもの、トラッドなのだ。

さて、今回皆さんにおすすめするのはブランデー&ソーダ。ウイスキー&ソーダとともに、たまにはブランデー&ソーダも試してみてはいかがだろう。ハイボールの世界を広げてみるのも面白い。
いま自宅に角瓶やトリス<エクストラ>といったボトルを常備している人は、もう一本、ブランデーを。サントリーブランデーVOならば995円。フルーティですっきりとした味わいを1,000円ほどで愉しめる。ソーダにレモンを添えてもいい。ジンジャーエールで割ってもいい。
実は日本でブランデーのジンジャーエール割りが流行った時代がある。太平洋戦争勃発前夜、1940年前後、戦前の銀座のバー興隆期に「ブラジン」と呼ばれて大人気のカクテルだった。
21世紀初頭のいま、古くて新しい飲み方がまたブームを呼びそうな気がする。

関連記事

試しておきたいウイスキー・ハイボール
日本を元気にするトリス<エクストラ>
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。