予約至難のエル・ブリ率いる、フェラン・アドリア 

フェラン・アドリア

フェラン・アドリア (C)Photographer: Maribel Ruiz de Erenchun

世界中のグルメな人たちが一度は行ってみたいと熱望するレストラン、「エル・ブリ」。イギリスの『レストランマガジン』による「世界のベスト・レストラン」で4年連続1位になるなど、その名は多くの人が知るところ。ちなみにエル・ブジという表記もよく見かけますが、それはスペイン語読み。エル・ブリはバルセロナ地方の呼び方でどちらも正しいのですが、ここではシェフの言い方に合わせてエル・ブリと呼ぶことにします。意味はブルドッグ。前オーナーの愛犬に由来しています。

ニンジンのエアー

ニンジンのエアー、ココナッツミルク添え (C)Photographer: Francesc Guillamet

そのエル・ブリを現在率いているのが、フェラン・アドリア氏です。アドリア氏は、ここ10年ほどで世界の料理人たちに最もインパクトを与えたシェフのひとりといわれ、先進的な手法で固定観念を打ち砕く料理を生む卓越したセンスの持ち主。たとえば、最近日本でも流行っている食材を泡状にする“エスプーマ”という技法も彼が生みだしたものです。

エル・ブリでの食事はいわば一種のエンターテインメント。エスプーマよりはかない泡状の“ニンジンのエアー”にはじまり、元の食材が想像できないようなアイディアとテクニックに富んだ料理が20皿以上供されます。これは何だろう? 次に出てくるのは? そんなワクワクが止まらないでしょう。

1962年、バルセロナ郊外で生まれた彼は、21歳の兵役時に海軍で料理係を担当。さらに休暇を利用してエル・ブリで研修を受け、翌年には正式にエル・ブリのシェフとなりました。その後、87年に料理長に就任し、90年にミシュラン2つ星、97年には3つ星を獲得しています。

残念ながら、エル・ブリは2012年から2年間休業。2014年にまったく新しい形での再開が予定されています。昨年秋にはスペインの通信会社テレファニカとアドリア氏が4年間提携することを発表。世界各地でイベントを協力しておこなうほか、エル・ブリ再オ-プンに向けてテレフォニカのサポートもあるようなので、楽しみに待ちたいですね。再開が待ちきれないという人や気軽にエル・ブリの味を試したいという人は、セビーリャの郊外にあるエル・ブリのホテル(HACIENDA BENAZUZA)やファーストフードチェーン(FAST GOOD)もあります。

 
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