案内処からスタート 雑司が谷七福神巡り
七福神というのは、日本独特の信仰である。その歴史は古く、室町時代の終わり頃から存在しているようだ。そんな歴史のある七福神信仰だが、いい意味でいい加減なのだ。まず、神社とお寺がいっしょになっている。それに神様たちも日本だけではなく、インドや中国の神様もいたりする。今回はできたてホヤホヤの「雑司が谷七福神」を巡ってみることにした。できたてホヤホヤというのもおもしろいでしょ。だいたい七福神に厳しいルールがあるわけではなく、どこからどういう順番でまわってもいいというところが多い。しかし、できればここ「雑司が谷七福神」は、案内処をスタート地点としたい。
案内処では、無料で豪華なマップがもらえるのだ。これがなかなかよくできていて、このあたりの古地図なども掲載されていてなかなか楽しい。また、500円で七福神巡りの色紙も売っている。
所在地は東京メトロ副都心線「雑司が谷駅」1番出口あるいは、都電荒川線「鬼子母神前駅」より、鬼子母神へ2分ほど歩いたところ。開館時間は11~6月は午前11時~午後4時、7~10月が午前11時~午後5時。木曜日はお休みである。
というわけで、色紙を買い、いざ出発!ちなみに色紙は必須ではない。七福神巡りはどんなスタイルでもいいのだ。
鬼子母神・大黒天と大鳥神社・恵比寿さま
前述したが、たいていの七福神はどういう順序でまわってもいい。まずは、案内所からすぐの鬼子母神にある「大黒天」を訪れた。この記事では「鬼子母神」と表記しているが、実際は「鬼」の漢字は上の点がない。あらかじめお断りしておく。さて、この七福神の御朱印は自分で押すのである。たぶん、全部そうなのではないかという予感。
鬼子母神を出て、地図を片手に歩いていると、自転車で通りかかった中年男性から声を掛けられる。「次はどこ?」と。たぶんご近所に住んでいる方なのだろう。こうして地元で盛り上げているのだ。
とはいえ、次にどこに行こうと考えていかなかったので黙っていると、「大鳥さまはそこだから」と指さして教えてくれた。というわけで、次は「大鳥神社」へ。
大鳥神社へ行ってみると、真新しい恵比寿さまのお社があった。あ、ここは弦巻川の説明が書かれた石碑のあった場所だ。「池袋から江戸川橋まで、弦巻川の痕跡を歩く」という記事で紹介しているので、見てほしい。ここも自分で御朱印を押す。
さて、次へ行こう!
観静院・弁財天と中野ビルにある布袋尊
お次は「弁財天」。普通なら、七福神の紅一点、唯一の女性の神様と言われる弁財天だけれど、実はここ雑司が谷七福神には女性の神様がもうひと柱いらっしゃるので、唯一ではない。あ、ちなみに七福神の神様のことを柱というようだ。ここも自分で御朱印を押す。押す場所を間違えないように気をつけないといけない。さて、お次がこの「雑司が谷七福神」でももっともユニークな「布袋尊」である。なんと、ビルの一階にあるのだ。
もちろん、ここも無人。考えてみれば、ここまでずっと人はおらず、やはり自分で御朱印を押すのである。まるでスタンプラリーのような感覚だ。
さて、次へ行こう。
仙行寺・福禄寿と清土鬼子母神・吉祥天
布袋尊からほど近い仙行寺に「華の福禄寿」がいらっしゃる。この「華の福禄寿」が、池袋駅にいちばん近い。
さて、お次はちょっと離れる。文京区にある「吉祥天」へ。福禄寿と寿老人が同じ神様だということで、この吉祥天を入れる場合があるそうだ。
ちょっと離れるといっても1.5kmほどだ。もちろんまわり方にもよるのだが、全部まわっても約4キロくらいだろうか。どこにも赤い「雑司が谷七福神」というノボリが目印になっているので、それを目印に探すとわかりやすい。
最後の清立院・毘沙門天で御朱印が揃う
最後は「毘沙門天」のいらっしゃる清立院へ。ここは実にわかりやすかった。赤い「毘沙門天」のノボリがズラリと並んでいる。こちらは無人ではなかったけれど、やはり御朱印は自分で押す。「2つあるので、うまく押してください」と言われて、押した。というわけで、御朱印が揃った。
全部の御朱印がそろったら、最初の案内処へ行こう。先着729名(しち・ふ・く)に、案内処の文字がプリントされたミニタオルがもらえる。係の人のお話だと、保証するわけではないけれど、だいたい一月まではミニタオルがもらえるのではないかとおっしゃっていた。
さあ、今月中にあなたも雑司が谷七福神巡りにチャレンジしてはいかが?