会社設立登記が完了し、登記簿謄本を入手。さぁ、いよいよ会社経営のスタートです。ただ、まだ安心してはいけません。諸官庁へ手続きが残っています。手続きは大きく分けて税務上の手続きと労務上の手続きの2種類。今回は、起業コンサルタント(R)、税理士であるガイドが会社設立後の税務上の手続きについて解説していきます。

手続きが必要な役所は 

会社設立後の税務届を忘れずに

会社設立後の税務届を忘れずに

税務上の手続きが必要な役所は、本店所在地の管轄の役所です。
本店所在地により、提出が必要な役所の数が異なり、以下の通りとなります。
  • 東京23区内が本店所在地の場合…管轄税務署、管轄都税事務所の2カ所
  • 東京の23区外、東京以外の道府県が本店所在地の場合…管轄税務署、都(道府県)税事務所、市町村役場の3カ所
管轄税務署は国税庁のホームページで、管轄都(道府県)税事務所は各都道府県のホームページで調べることができます。 
 

税務署への手続き 

■法人設立届出書
会社の基本情報を税務署に伝えるために提出が義務づけられている書類です。

書式は国税庁のホームページよりダウンロードして利用することができます。

<提出期限>
会社設立後2ヶ月以内

<添付書類(通常の場合)>
1.定款のコピー
2.登記簿謄本(履歴事項全部証明書)のコピー
3.株主名簿
4.開始貸借対照表

■青色申告の承認申請書
法人税の申告には白色申告、青色申告の2種類があります。青色申告とは複式簿記で記帳して会計帳簿を作成して法人税の申告をすることです。青色申告にするためには、この青色申告の承認申請書の提出が必要です。青色申告にすると、欠損金(税務上の赤字)を7年間繰り越し可能になる(平成23年1月現在)など、税務上の各種優遇措置が受けられます。そのため、青色申告を選択することが多いです。

書式は国税庁のホームページよりダウンロードして利用することができます。

<提出期限>
会社設立から1ヶ月を経過した日、または第1期事業年度が終了する日のいずれか早いほうの前日まで。

<添付書類>
なし

■給与支払事務所等の開設の届出書
役員や従業員に役員報酬や給料を支払う際、源泉所得税を会社が計算して一度預かり、税務署に納付することになります。このような給与支払事務を行う事務所を開設した場合と届け出が必要です。

書式は国税庁のホームページよりダウンロードして利用することができます。

<提出期限>
開設から1か月以内。

<添付書類>
なし

■源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書兼納期の特例適用者に係る納期限の特例に関する届出書
役員報酬や給与から天引きした源泉所得税などは、通常、支払いの翌月10日毎に納めます。ただし、給与の支払いを受ける者が、9人以下の場合、源泉所得税の納付を半年ごと年2回にまとめて行なうことができる特例があります。この特例を申請するための書式です。なお、この申請をした場合1月から6月までの分を7月10日まで、7月から12月までの分を翌年の1月20日までに支払うことになります。

書式は国税庁のホームページよりダウンロードして利用することができます。

<提出期限>
なし
ただし、原則として提出した日の翌月に支払う給与等から特例が適用されるので、早めに提出することをオススメします。

<添付書類>
なし

■申告期限の延長申請書(延長が必要な場合)
定款で株主総会が3ヶ月以内に開催予定になっていて決算が確定しないなどにより、今後、申告期限までに確定申告書を提出できない場合、申告期限の延長の特例の申請をするために提出します。なお、特例が認められた場合には、延長された期間について利子税のみ納付する必要があります。

書式は国税庁のホームページよりダウンロードして利用することができます。

<提出期限>
最初に適用を受けようとする事業年度終了の日まで又は連結事業年度終了の日の翌日から45日以内

<添付書類>
定款のコピーなど

■その他の手続き書類
上記の他にも必要に応じて提出する書類があります。

1.法定(原則)以外の税務処理方法を選択する場合
  • 棚卸資産の評価方法の届出書
  • 有価証券の評価方法の届出書
  • 減価償却資産の償却方法の届出書
なお、提出しない場合は、法定(原則)の取扱いとなります。
 
<提出期限>
設立第1期の確定申告書の提出期限まで

<添付書類>
なし

書式は国税庁のホームページよりダウンロードして利用することができます。

2.消費税関係の届出
消費税に関しては、税務上、重要ですので注意が必要です。

・消費税課税事業者選択届出書
原則として前々期の課税売上高が1,000万円を超える場合、消費税の納税義務者となりますが、新設法人の場合、納税義務を免除される特例があります。会社設立1期目、2期目は、資本金1000万円未満であれば消費税を納める義務のない免税事業者となるのです。

ただ、会社設立時の資本金が1000万円未満でも、最初に多額の設備投資をするなど消費税の還付が受けられる場合は課税事業者を選択し消費税の還付を受けることが可能です。その場合には提出が必要です。

<提出期限>
適用を受けようとする課税期間の初日の前日まで(新規開業の場合は、その事業開始の課税期間の末日)
<添付書類>
なし

書式は国税庁のホームページよりダウンロードして利用することができます。

・消費税の新設法人に該当する旨の届出書
資本金1000万円以上で会社設立した場合、届出が必要です。ただし、法人設立届出書の所定の欄に消費税の新設法人に該当する旨及び所定の記載事項を記載して提出した場合には、この届出書の提出は不要です。

<提出期限>
速やかに

<添付書類>
なし

書式は国税庁のホームページよりダウンロードして利用することができます。

このように消費税の届出は、重要な意味を示しますのでご注意が必要です。

上記についても必要であれば、提出忘れのないようにご注意ください。詳しくは国税庁のホームページをご参照ください。