3.ふとんでの就寝が多い子育て期

図4は、夫妻それぞれがふとんで就寝している比率を、子ども(末子)の学齢別に整理したものです。川の字就寝が多い未就学期はふとん使用率も高く、3歳未満では5割を超えています。また、この時期は夫より子と寝ることの多い妻の方がふとん就寝率が高い傾向があります。子どもが中学生になって個室で寝ることが多くなっても、ふとん使用率は3割以上あり、寝室はベッドを置くとは限らないと言えます。
【図4】ふとんでの就寝率

【図4】ふとんでの就寝率:
ベッドではなく、ふとんで寝ている夫・妻の比率。未就学児が居て、親子で寝ることが多い世代では、ふとんで寝る率も高い。
「二世帯同居における孫共育」 2010年 旭化成ホームズ くらしノベーション研究所


訪問調査などでは、ベッドがあっても、子どもが小さいうちはふとん、というケースをよく見かけます。ふとんは家族の人数分あるとは限らず、ふとん2組で家族3人、3組で4人といった寝方も多いようです。ふとん1枚は90cm-100cmの巾をとりますので、4枚敷くためには4mの巾が必要になりますが、8畳の部屋で家具がなかったとしても内法寸法は3.5m程度ですので、実際には4枚並べて敷けるケースは少ないのです。ベッドが2つある場合には、密着させて3人で寝ているケースもあります。また、日常では家族そろって寝ていても、誰かが風邪をひいた場合など、他の家族にうつさないように隔離するために寝場所を2つに分けていたケースもありました。

このように寝方を見ていくと、実に多様であり、また成長につれての変化も激しいことがわかります。これまで、この一時的な寝方への対応は住まいの中には反映されることは少なかったのではないでしょうか。かつては一戸建て住宅を建てるのはこどもに個室が必要になった頃という考えもありました。しかし、子どもが小さい「孫共育」の時期に家を建てることが多い二世帯住宅では、この川の字就寝の時期へも配慮した間取りが求められるのではないかと思います。次の回では、このような寝方の変化に対応する間取りを考えてみたいと思います。
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