国際エネルギー機関が原油価格243ドルの衝撃的予想を発表!

日本ではあまりニュースになっていませんが、国際エネルギー機関(IEA)は2010年11月9日、2035年までのエネルギー需給を予測した「世界エネルギー見通し2010」を発表しました。この予測によると、世界の一次エネルギー需要は2035年に2008年比で+36%増加し、その需要増分の大半を新興国が占めると予想されています。実際に中国の原油純輸入量が毎年激増している状況を見ると、この予想は整合性がありそうです。そして2035年になってもエネルギーの大半は化石燃料であり、風力、太陽光などの新エネルギーが全エネルギーに占める割合は、数ポイント現在より上がる程度です。結論的に各国の政策が現状維持で推移すると、2035年時点の原油価格は1バレル=243.8ドルという衝撃的な予想となっているのです。

実際のところ、IEAのこの超長期の予想とは別に、米国の追加金融緩和策によって資源価格は後押しされており、原油価格も最近では25ヶ月ぶりの高値を取ってきています(ただし現在は若干調整しています)。原油価格は金融危機後にダブルボトムを打ってから2009年に反発後、長らく値固めしてきました。どちらかというと貴金属や農作物が先に高値を更新していったのに比べ、ここまでの推移は緩やかです。現在は最後の売り圧力を振り切り、高値を伺おうとしている状態ですが、90ドルラインは過去の節目とも一致する重要な線となります。移動平均線も200日線と50日線が絡み合っており、ここを突破すると強力な上昇トレンドを形成する可能性があります。実際のところ、これまでも商品相場は、金がまず先に動いてから原油へと移ったことが何度かあります。

原油価格の推移チャート

米国は積極的な金融緩和策を採っていますが、金融危機で負ったダメージは想像以上に大きく、おいそれと景気は回復しそうにありません。つまり緩和策は未だ続くと言うことです。そうなれば大量のドルがばら撒かれますから、ドル安になります。ドルと商品は反相関関係にありますので商品価格は長期的な趨勢として上昇していく方向にあると思います。となれば、原油価格は今後上昇していく可能性は高いと考えます。原油価格の上昇はガソリン価格の上昇など、私たちの生活にも大きな影響を及ぼします。石油関連製品の上昇に耐えられるように、石油株を買うなど、石油価格の上昇で資産が拡大する仕組みを作っておくことは、1つの生活防衛策でもあると思います。

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