「そういえば、最近、映画観ていないな」ということで、観るものを探してみれば、踊る「泣ける!」「全米No1!」の宣伝文句の数々。ぐったり……。そんなことはありませんか?

泣きたいわけでもないし、老若男女みんなが「良い!」と支持することができる分かり易い映画が観たいわけでもない。そんなあなたの選択肢に入れてもらいたい作品があります。

CS映画専用チャンネル「洋画★シネフィル・イマジカ」では、ヌーヴェルヴァーグの巨匠監督 ジャン・リュック・ゴダールが2010年12月に80歳の誕生日を迎えるにあたり、7月からゴダール監督作品を放送してきました。12月21日、22日には、これまでの10作品が一挙放送されます。

ヌーヴェルヴァーグとジャン・リュック・ゴダール

女は女である

「女は女である」 (c)1961 STUDIOCANAL IMAGE ? EURO INTERNATIONAL FILMS, S.p.A.

ヌーヴェルヴァーグ(Nouvelle Vague、「新しい波」という意味)は1950年代末に始まったフランスにおけるムーブメント。映画批評誌『カイエ・デュ・シネマ』で映画批評家として活躍していた若い作家達とその作品が起こした動きと言われています。

「これは、音楽の入れ方が良くない」「あれは映画になっていない」「もう、そういうストーリー展開は飽きた」(もちろん、こんなふうな語り口をとっていたわけではありませんよ!)。映画に対し、あーでもない、こーでもない、と言っていた人々が、それならば自分たちで作ってしまおう、と、次々と映画を作り出したのです。

ジャン=リュック・ゴダール(『気狂いピエロ』『女は女である』)、フランソワ・トリュフォー(『大人は判ってくれない』)、ジャック・ロジエ(『アデュー・フィリピーヌ』)、エリック・ロメール、ルイ・マル(『死刑台のエレベーター』)、クロード・ベリ、ジャン=ダニエル・ポレ、フランソワ・レシャンバック、ロジェ・ヴァディムなど、数多くの作家がいます。映画を積極的に観る方なら、一度は聞いたことのある名前もあることでしょう。

中でもゴダール監督はヌーヴェルヴァーグの旗手と言われています。 彼のキャリアはカイエ誌に批評家として映画と関わることから始まりました。自然光を使ったロケーション撮影の多用、現場での即興演出といったヌーヴェルヴァーグ作品の特徴を踏襲しつつ、編集や醸し出される独自性が高く評価されています。