9月の終わり、日本初上陸となる手帳の発表会があるというお知らせをいただいた。「初もの」にめっぽう弱い私は早速行ってみることにした。

会場は、虎ノ門にある東京倶楽部。ホテルオークラ、スウェーデン大使館などが建ち並ぶ一角にその建物はあった。126年もの歴史がある施設で、厳格な会員制になっており、おいそれとは入れない威厳が門の前からも漂っている。実際、今回のパーティーでも、こうしたステーショナリーのパーティでは珍しく、参加者はスーツ&ネクタイ着用と決められていた。

これまでにない手帳

今回発表されていたのは、「BTDT」という手帳。

BTDT

旅を楽しくしてくれる手帳「BTDT」

「BTDT」は、"Been There Done That"の略で、「そこに行ったことはある、それやったことがある」という英語では、よくよく使う言い回しだそうだ。
BTDT

「行ったことがある。やったことがある」という意味の「BTDT」

この手帳を企画したのはハリーチェン氏。ハリーさんは、ヴァージングループ、そしてダイソンの日本市場進出のマーケティングに携わった実績があり、現在はインドと日本の間の貿易などを行い、日々世界中を飛び回っているという方。

ハリーさんいわく、自分がこれまで行った国の記録を見るには、パスポートの出入国のスタンプを見るしかなかった。

しかし、それはあくまでも自分が行った国の情報だけであって、どの都市に行き、そこでなにを見たかといった詳細についての記録はない。また、これからどこの国を旅しようかと考えることもできない。

仕事でもプライベートでも海外旅行をよくするハリーさんは、そうした手帳を探してみたが、どうしても見つけることができなかった。

ならばと、自ら作ろうと考え、10年という歳月をかけて、旅を愛する人たちの手帳「BTDT」は生まれた。英語版はロンドン、シンガポールなどで発売され、今回日本語版も同時にリリースされることになった。

次のページでは気になる中身をご紹介します。

眺めているだけで楽しくなる

「BTDT」はB 6サイズほどの大きさで、手のひらにほどよく収まる。表紙にはロゴなどなく、シンプルなデザイン。

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   分厚いものの、手のひらにほどよく収まるサイズ

コンパクトサイズに対して厚みはタップリとあり、ページ数にして348ページ。その中には、世界中を旅行するための様々な情報がまとまっている。そうしたを情報しっかりと守るため、太く、そしてひときわ際立つ赤いバンドがついている。

中に収められている情報は大きく分けて二つ。

まず表紙を開くと、2011年のイヤープランナーに続きマンスリーカレンダーがある。さすが旅の手帳ということで、その各月のカレンダーの上には世界地図が掲載されている。スケジュールをチェックしながらも、この月はどこの国に行こうかと、プランできる訳だ。

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各月のカレンダーの上には世界地図がある。旅手帳ならではだ

その次のページには、今年やってみたいことがテーマ別に書き込めるようになっている。

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「今年やりたいこと」、「今年訪れたい場所」などが書き込めるページ

たとえば、「やりたいこと」「訪れたい場所」「見たいもの」「食べたいもの」など、ちょうど旅行版のTODOリストといった感じ。ちょっと面白いところでは「やりたくない事」を書き込むページまであった。これは結構重要なポイントだと思う。

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「やりたくないこと」を書き込むスペースも

自分がやりたいことに取り組んでいくためには、それ相応の時間が必要となる。その時間を確保するために「やりたくないこと」、言い換えれば、を「やるべきでないこと」をしっかりと決めておく必要がある。その上で、先ほどのようなやりたいことに時間を割いていく。

いわゆるスケジュール帳としての機能を果たすページはわずかにこれだけ。ページ数にして35ページと全体の一割ほどしかない。それ以外は、全て旅のための情報となっている。

これまでの手帳は、スケジュールがメインで、世界の情報などは後半にちょこっと付いている程度のものだが、これは、全く逆というスタイル。

では、そのメインコンテンツについて。

まず「国/領土」ページがあり、そこには国や地域のリストがズラリと並んでいる。

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世界中の「国/領土」のリスト

面白いのは各国の左にチェック欄があるところ。

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国ごとに自分の興味レベルをチェックできる

「wish」「been」「again」という項目が明記してあり、つまり、一つ一つの国や地域について「行きたい」または、「行ったことがある」「再び訪れてみたい」という事がチェックできるわけだ。そのチェック欄のすぐ隣には、意味深なものがある。きっとこれは、自分がチェックした項目のランク付けをするためのものだろう。たとえば、「行きたい度100%」などのように、そのモチベーションをバロメーターとして書き留めることができるのだ。

こうしたチェック方式は、この「BTDT」のメインコンセプトになっているようで、帯にも「自分の旅行し、記すチェックリストつきのダイアリー」とも書かれている。後半の様々な旅情報にもこうしたチェックリストがふんだんに用意されている。

ゼロから何かを書き込むとなると、それは結構敷居の高い作業となるが、チェックというだけであれば、気軽に取り組んでいける。

「国と地域」の次は「世界遺産」リストへと続いている。

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「世界遺産」リストにも、チェック欄がある

この世界遺産のリストは、エリア別に掲載されていて、眺めているだけで、ぜひここ訪ねてみたいとイメージがどんどんと膨らんで、楽しくなる。

そして、海外旅行に欠かせない「空港/都市」「航空会社」リスト、「主要ホテル」
リストなどもある。

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ここもやはり自分が乗った航空会社をチェックできるようになっている

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面白いところでは、飛行機の機種情報まである。何気なく乗っている飛行機だが
こうした機種を意識すると、きっと旅はまた楽しくなることだろう 

また、主要国のビックマック指数というのも掲載されている。これはマクドナルドのピックマックの価格で、その国のある程度の物価がわかるというもの。こうした身近な指標があると旅をする上で、とても参考になる。


次のページでは「BTDT」ならではの特徴をもうひとつ紹介します。


BTDTのさらなる特徴とは

こうした旅行する上で必要な情報だけでなく、「BTDT」ならではのオススメリストというものもあって、これがまた面白い。

例えば、「トップ10シェフ by ナショナルジオグラフィック」、「七つの不思議」、「自然の不思議 」、「高い山」、「高い滝」、「綺麗な夜景」といったリストだ。こうしたものも活かしていけば、いつもと違う切り口で旅を楽しむことができそうだ。

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「トップ10シェフ」のリスト

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「7つの不思議」というスポット

冒頭には来年の2011年ダイアリー情報があったが、1年でこれだけたくさんの場所を訪れることは到底出来ない。そのために後半にはフリーのデイリープランナーも付いている。

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旅に便利な「トリッププランナー」。旅ごとに行きたい場所などをリストアップしておける

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日付のないフリーフォーマットなデイリープランナー

書き込むごとに価値が増す

これまで海外旅行でプランを立てるときというのは、テレビや雑誌などに触発されて、国を決め、そのガイドブックを購入していくというのが一般的だったように思う。

一方、今回の「BTDT」では、あらゆる国や地域の情報が掲載されているので、自由にプランを立てられるのがいい。ちょうど、地球儀をクルクルと回しながらどこに行こうかと考えているように。

思いもよらない国を見つけプランを立てる。そんな旅行もいいものだと思う。そして、行った場所を一つ一つチェックしていく。これもまた達成感のある楽しみだ。

私の場合で言えば、残りの人生では、ここに掲載されている全てを訪ねるのは、おそらく無理だろう。そこで、それを息子に託して残りを旅してもらう。さらには、その孫にという風に引き継がれていくというのも、また楽しそうだ。

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一冊を書き終えるのに、はたしてどれくらいの年月がかかるのだろうか。そうした点も楽しみな手帳。


【関連リンク】
BTDT 公式サイト
 
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