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お薬の基礎知識part11 効果的なうがいの方法

風邪の季節。風邪の予防にうがいをしていますか?うがいをすれば、風邪の発生を4割抑えられるというデータもあります。そこで今回は「うがい」の方法をご紹介します。

三上 彰貴子

執筆者:三上 彰貴子

薬剤師 / 薬ガイド

うがいにも正しいやり方ってあるの?

Q:毎年、この時期になると風邪を引かないよう、うがいをしています。市販のうがい薬を使っていますが、うがいをしていてもやっぱり風邪を引くことがあります。もしかしたら、うがいの方法が間違っているのかなと思っています。正しいうがいの仕方とかあるのでしょうか?

A:お答えしますね。確かに、うがいといってもただ口をゆすぐようにする人もいれば、大きな声を出して「ガラガラ」とする人まで、さまざまな方法がありますね。最近は「水うがいで風邪発症が4割減少」と、うがいが風邪の予防に効果ありという発表が京都大学保健管理センターから発表されました。

他には、「うがい薬でのうがいは効果がない」や、「お茶でのうがいがいい」などいろいろな見解があるようです。まだ確立した研究調査結果がないので何ともいえませんが、今回は一般的に効果があるうがいの方法などについてご紹介します。

うがいの方法

うがい
外から帰ってきたらゆっくり「うがい」をしましょう
うがいの基本は、口とのどをわけてゆすぐことです。最初に、水またはお茶でうがいする場合をご紹介します。

1.コップに水またはぬるま湯を用意します。

2.口に1/3~半分ぐらいの水を含み、正面を向いたまま「グジュグジュ」っと口の中をゆすぎます(1~2回)。これは、口の中の食べかすなどを流すことが目的です。

3.口に1/3~半分ぐらいの水を含み、顔を上(天井を向くように)に向けて、口を開けながら、「あー」や「がー」と声を出す。または出すつもりで「ガラガラ」と、のどをゆすぎます。1回に10秒ぐらいかけて、2~3回行います。これは、のどを水で潤して、埃や菌などを洗い流すことが目的です

次は、うがい薬を使う場合です。

1.うがい薬を適量(各商品の説明書をご覧ください)コップに入れます。

2.説明書に記載されている量の水またはぬるま湯を加えて、うがいの溶液をつくります。粉のタイプのうがい薬は、ぬるま湯の方がよく溶けます。

3.水の場合と同様に、口に1/3~半分ぐらいのうがい溶液を含み、正面を向いたまま「グジュグジュ」っと口の中をゆすぎ、吐き出します(1回)。これは、口の中の食べかすや、菌などを取り除く目的です。

4.次は、のどのうがい。口に1/3~半分ぐらいの溶液を含み、顔を上(天井を向くように)に向けて、水の場合と同様に「ガラガラ」と15秒間のどをゆすぎ、吐き出します。15秒というのは、かなり長いので途中息が苦しくなると思います。時々とまって、息継ぎをしてください(一度口を閉じて顔を正面に向けて、鼻から息を吸います)。殺菌タイプのうがい薬は、15秒ぐらいつけておかないと殺菌効果が弱いといわれていますので、ちょっと我慢!

5.もう一度、のどのうがいを15秒間します。

6.うがいした後はそのままで大丈夫。もし気持ち悪いようであれば、水ですすいでください。

うがい薬を使用してうがいをする場合には、その効用を考えて使い分ける必要があります。その使い分けについて、次のページで詳細にご紹介します。

>>次のページは「うがい薬の種類」です>>
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