ドッグフードはさまざまな種類があり、選ぶのに迷ってしまうほどです。どんな種類があり、どう選んだらいいのでしょうか。ドッグフードの基本についてのお話です。

ドッグフードの種類

ドライフード
ドライフードは水分含有量が10%以下。他のタイプのドッグフードに比べて開封後の保存性も高い。
ドッグフードにはいつくか種類があります。それらの特長を理解して、愛犬に合ったものを選びましょう。

総合栄養食
そのフードと水のみを与えるだけで、犬にとって必要な栄養素が得られるドッグフードで、「幼犬用」「成犬用」「妊娠・授乳期用」「シニア犬用」など、ライフステージごとに必要な栄養素を満たすことができます。

ドッグフードのパッケージに「総合栄養食」と表示できるのは、ペットフード公正取引協議会が定めた給与試験の結果、その基準を満たしていると証明されたフードであるか、もしくは、ペットフードに含まれる栄養成分を分析し、その結果がペットフードの表示に関する公正競争規約に定められた栄養基準を満たしているフードです。ちなみに、ペットフードに関する栄養基準については、AAFCO(American Association of Feed Control Officials:アメリカ飼料検査官協会)の基準やNRC(National Research Council:国家研究協議会)の基準などがありますが、よりペットフードに重きをおいたAAFCOの基準が世界的にも採用されており、日本のペットフード公正取引協議会でもAAFCOのものを取り入れています。ペットフードを選ぶにあって覚えておきたい名称の一つです。

「プレミアムフード」という言葉を耳にすることがあるかと思います。特長のある原料を使用したり、特定の機能を有する原料を使用するなど、ある種の特長をもたせたペットフードのことで一般のフードよりやや高価となっています。

間食(おやつ)
ジャーキー、クッキー、ガムなど、いわゆるおやつの類いです。トレーニング時のご褒美や楽しみとして与えるには最適ですが、栄養バランスとしては偏りがありますので、与えすぎにはご注意を。

目的食
「一般食」「副食」「カロリー補給食」「栄養補完食」などの表示があり、嗜好を高めたり、特定の栄養の調整、カロリー補強などがしてあるものを指します。使用している素材を限定したり、栄養素を調整した、病気に対応するための療法食というものもあります。

ドッグフードのタイプ

ドッグフードは、水分含有量などにより、いくつかのタイプに分けることもできます。

ドライフード
水分含有量が10%以下の固形タイプのドッグフードです。開封後に保存できる期間も長く、経済性に富んでいます。エクストルーダーという特殊な加圧押出し機を使用して作られますが、粒状のもの、フレーク状のものなど形は様々。歯に歯垢がつきにくいという点では他のタイプのドッグフードに比べると最も優れているでしょう。水分含有量が少ない分、お水を一緒に与える、またはふやかすなどして水分を補給してあげてください。

セミモイストフード
水分含有量が25~35%程度のフードで、指で押すと柔らかい感じがよくわかると思います。押出し機などで作られますが、ドライフードのように膨らませたり、乾燥はさせていません。水分を保つための湿潤調整がなされており、放っておくと水分がとんで硬くなってきますので、保存状態にはそれなりの注意を。

ソフトドライフード
水分含有量はセミモイストフードとほぼ同程度。セミモイストフードと異なる点はドライフードのように膨らませてあるということ。乾燥させてはおらず、水分もやや多く含むのでカビも生えやすいですから、保存には注意しましょう。

ウェットフード
75%以上の水分を含むフードで、缶詰、レトルトタイプ、アルミトレータイプなどがあります。肉や魚肉を原料にしたオールミートタイプと、それらの肉に野菜やビタミンなどを加えたレーションタイプがあります。未開封であれば長期保存ができますが、開封後は日がもちませんので残ったものは冷蔵庫に入れ、早めに使いきるようにしてください。

ペットフードの表示

「食べてもいいのかなぁ……」
愛犬に合ったフードを選んであげたい。
ペットフードの表示について少しお話しておきましょう。ペットフード公正取引協議会では、以下の9項目をペットフードのパッケージに記載することと定めています。ドッグフードを選ぶ際にはこれらがきちんと記載されているかもチェックしましょう。

  1. ドッグフードなのか、キャットフードなのか
    犬とネコでは必要な栄養バランスが違います。
  2. ペットフードの目的
    「総合栄養食」「間食」「その他目的食」のいずれであるのかが明記されています。
  3. 内容量
    内容量が「g」「Kg」などの単位で表示されています。
  4. 給与方法
    年齢や体重などによって1日に与える量が書かれています。
  5. 賞味期限、または製造年月日
    賞味期限または製造年月日が記載されていますので、なるべく新しいものを。
  6. 成分
    粗タンパク質、粗脂肪、粗繊維、粗灰分、水分などが%で表示されています。これらがきちんと明記されていないものは選んではいけません。
  7. 原材料名
    原材料は配合割合の多い順に明記されることになっており、単品で10%以上含まれるものは必ず明記しなければなりません。「○○類」とか「副産物」などとある場合には、内容物に少々不安がありますので避けたほうがいいでしょう。
  8. 原産国名
    最終的に加工をした国の名が記載されます。
  9. 事業者の氏名または名称と住所
    「製造者」「販売者」「輸入者」、そのどれにあたるのかと名称や住所が記載されています。


ペットフードの安全性

近年、ペットフードの安全性について取り沙汰されるようになりました。フードの中に体に有害な物質が含まれていたものがあり、本来健全な体を作るべきはずのフードが逆に犬達を病気にしてしまったり、果ては命を奪ってしまうことがあったからです。

ペットを愛する人達の声は世を動かし、2009年に「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律」が施行されましたが、一部にはまだ安全性という点において首を傾げてしまうようなフードが存在するのも事実です。愛犬の健康のためです、可能な限りは安全性について確認するようにしましょう。

ドライフードを例に挙げれば、封を開けた瞬間から空気や光などによって少しずつフードの酸化が始まります。そのため、ドッグフードにも酸化防止剤や保存料などが使われることがよくあります。

犬は脂肪に対して嗜好性が高いことからフードには脂肪がやや多めに含まれていますが、油脂を構成する不飽和脂肪酸は酸化しやすく、体内に取り入れられた後も酸化は止まりません。酸化で生じる過酸化物は細胞膜にダメージを与え、老化の促進・癌・免疫力の低下・心臓病など様々な形で影響を与えます。そこで、酸化に対抗する作用を持つビタミンEやCなどが酸化防止剤として添加されています。その他、微生物の増殖による腐敗を防ぐための保存料など食品添加物にはいくつか種類がありますが、特に合成添加物に含まれる「BHA」「BHT」「エトキシキン」「プロピレングリコール」「亜硝酸ナトリウム」などは発癌性やアレルギー、内臓の機能障害などが報告されていますので、こうした合成添加物が入っていないかも確認しましょう。

最近では、自然派の酸化防止剤として「ミックストコフェロール」(ビタミンE)や「クエン酸」などが使われるようにもなっています。保存料無添加をうたうフードも出てきていますが、長期の保存には向かないようです。封を開けたらなるべく早めに使いきるようにしたいものです。


絶対にこれがいい!というフードはないと思います。少しずつ試していく中で、愛犬にぴったりのものをお選びください。