室内飼いでも首輪と迷子札をつけましょう
室内飼いでも首輪と迷子札をつけましょう
うちの子は完全室内飼いで、家族が出入りするときはとても気を付けているから絶対に迷子なんかにならない!と思っているかも知れませんが、世の中に絶対はありません。避妊・去勢していない猫だったら、発情期の本能で網戸を自分で破って外に飛び出してしまうかも知れません。もし大きな災害が起きたら建物が壊れ逃げ出してしまうことだってあるでしょう。

もしあなたの愛猫が脱走してしまったら、迷子になった猫はどうやって探せばよいでしょうか。ここでは、脱走猫の探し方をアドバイスしたいと思います。まだ脱走されたことがない人も、明日は我が身ともしもに備えて頂ければと思います。

戻りたくても、戻れないこともある

猫だってお腹がすけばいつもの場所に戻りたいと思うはずですが、その猫が戻ってこないのには、戻れない理由があるのかも知れません。たとえば、交通事故に遭ったとか、どこかに閉じこめられてしまったとか、運送会社や配達のトラックの荷台に乗り込んでそのまま遠くに行ってしまったという事例もあります。

もし不妊・去勢手術をしていなかったら、メス猫を追いかけて遠くまで行きすぎて帰り道がわからなくなっていたり、他の猫のテリトリーに入り込みケンカに巻き込まれ大ケガをしているかもしれません。または、よからぬ考えの人が可愛い猫だからと抱き上げて自宅に連れ帰っていたり、虐待目的で連れ去られる可能性だってあります。

いなくなったことがわかったら、すぐに探しはじめましょう。早く取りかかればその分、早く見つけることができるかも知れません。

脱走や迷子になった猫の探し方

もし目の前で脱走されても、猫を驚かすような追いかけ方をしないでください。室内だけで飼われている猫が初めて外に飛び出すと、たいていの猫はびっくりして、どこにいけばよいかわからなくなりその場で固まるか、真っ先に目についた狭い隙間に飛び込もうとします。もし猫がその場にすくんでいたら同居人は慌てず騒がず、そっと猫の名前を呼びながら近づきます。猫のそばまで近寄れたら、自分の指のニオイを嗅がせて猫がすり寄ってくれたらそのまま抱き上げます。

もし猫が飛び出したまま一目散に逃げ出したら、可能な限り猫がどの方向に走っていくか後を追いましょう。その後は猫が飛び込んだ、または見失った付近から探し始めます。

猫がいつ外に出たか、どの程度時間が経ってしまったかわからない場合は、猫缶と食器を用意して、猫が出て行った場所から猫缶を開ける音をさせながら名前を呼んでみましょう。室内だけで飼われている猫は、家からいきなり遠くまで離れることが少ないです。

 


 

猫を探すときに用意するもの

猫を探しに行くときは、猫が一番好きな猫缶やおやつ、キャリーバッグ、バスタオル、懐中電灯などを用意していきましょう。また猫を見かけなかったか、ご近所の方に聞くために猫の写真を数枚持参しておきましょう。

猫を探す時間帯

猫は夕方から深夜にかけて一番活発に活動します。早朝によく動く猫もいます。家で飼われているときと同じ時間帯にご飯を求めて出てくる猫もいますので、日頃のご飯時間を中心に、夕方から夜にかけても探してみましょう、陽が落ちて薄暗くなって人通りが少なくなると、猫は少し安心して暗がりから出てくることが多いし、猫にエサをやっている人たちもこの時間帯から動き始めます。猫を探して歩いていると、様々な猫のボランティア活動をしている人に出会うかもしれません。もし会うことができれば、自分がこんな猫を探していること、また猫がたくさん集まる場所と時間帯を聞いてみましょう。

新人の猫はいきなり猫の集会場所に参加することはできませんが、ご飯があることがわかると、その付近から離れなくなる可能性が高いです。ただ、その付近のボス猫に追われると、どんどん遠くに離れていってしまう可能性もあります。

姿を見かけても捕まえられないとき

猫の姿は見かけたけれど、どうしても捕まえることができない場合は、動物病院や保健所、猫のボランティアに猫の捕獲器を借りられないか相談してみましょう。猫がいることを確認して、捕獲器の中にエサを入れセットしますが、他の猫が入るかも知れないので、捕獲器が見える場所で待機し、逃げた猫が入るまで持久戦になります。また、猫を見かけた付近には、猫が自宅で使っている猫砂をまいておきましょう。自分のニオイが確認できる物があると、猫はその近くを離れないことが多いからです。もし猫がいる場所が自宅まで近い場合は、猫砂を自宅まで少しずつこぼしながら道を教えると効果があるかも知れません。

 


 

猫の姿を完全に見失ったら

もしかしたら誰かに保護される可能性もあるので、警察、愛護センター、保険所、清掃局、近隣の動物病院に迷子になった状況、猫の特徴、自分の連絡先を届けましょう。また猫が出て行った場所から戻ってくる可能性があるので、窓や扉などは防犯上の問題がなければ開けておきましょう。
  • 届け出る内容
    猫の身体的特徴(色、柄、大きさ、性別、しっぽの長さや形、種類、年齢、名前など)、飼い主の住所・氏名・連絡先電話番号
  • 警察署と交番
    2007年12月に遺失物法が改正され、警察署によって対応が違いますが飼い主不明の犬や猫の保管をしなくなりました。しかし、真っ先に警察署に届けを出してください。警察は24時間年中無休ですし、物を落としたら警察、物を拾ったら警察という認識が高いので、もしかしたら猫を見つけた人が交番や警察署に届けてくれる可能性があります。自宅近くの交番に届けを出すのはもちろん、警察署の本署にも必ず届けを出しましょう。交番からは本署や他の交番への連絡はしてくれません。本署に遺失物として届けを出しておくと、担当区域の全署に連絡が行きます。届けを出す警察署は、お住まいの本署と、もしお住まいが他の管轄との境目に近い場所でしたら、別の管轄の警察本部にも出す必要があります。警察と一口でいっても、管轄が違うと横のつながりはほとんど期待できません。
  • 保険所
    失踪・保護届けを受け付けてくれますので連絡しましょう。
  • 愛護センター
    自治体によって違いがありますが、猫がケガをしていた場合愛護センターが保護することがあります。迷子猫を保護した人が届け出てくれることもあるので、失踪届を出しておきましょう。ただし、愛護センターでは預かり期限がありますので、連絡が間に合わなかった場合殺処分されてしまうかも知れません。ネットでも届けを出すことができますので、猫の写真など身体特徴がよくわかるものを画像添付して送っておきましょう。一度届けを出したから大丈夫と安心しないで、何度も確認しましょう。
  • 役所・清掃局
    もし不幸にも外で事故死した場合、場所によって清掃局や土木課、公園課などが猫の死体を処理します。毎日のように問い合わせて確認してください。
  • 近隣の動物病院
    もし誰かに保護された場合、動物病院に問い合わせが入る可能性がありますので、かかりつけ以外の病院にも連絡しておきましょう。

 


 

猫を探す場所

室内飼いの猫の場合
室内飼いの猫であれば、探し始めるのは自宅まわりの物陰や狭い隙間を重点的に見回っていきます。自分が猫だったらどこに隠れるだろう?と地面近くまで目線を下げて猫の気持ちになって、猫が隠れそうな場所を探します。外に出たことがない猫は動き回るのも不安なはずです。逃げたと思われる場所を中心に徐々に外側に範囲を広げながら、猫の名前を優しく呼びながら、または猫缶の音をさせながら探してください。1回探して見つからなかった場所も、もしかして猫が移動している場合もあるので何度も探してください。臆病な猫だったら1週間程度飲まず食わずで、最初に飛び込んだ場所でじっとしていることもあります。名前を呼んだり猫缶を叩いたらしばらくその場でじっと耳を澄ませましょう。どんな小さな物音も聞き逃さないように。

完全室内飼いの猫は、下記の範囲にいることが多いのでこの半径を中心に探していきましょう。
  • 不妊手術済みのメス:半径50メートルくらいを中心に
  • 去勢手術済みのオス:半径100メートルくらいを中心に
  • 手術をしていないオス/メス:半径2~300メートルくらいを中心に
■外出自由の猫の場合
飼い主が猫のテリトリーを把握していなければ、外出自由の猫の場合は探しようがありません。いつもの時間に戻ってこない、そして数日間続くと一番に考えられるのは事故です。猫は非常に交通事故に遭いやすい動物で、車が近づいても逃げなかったり、近づく瞬間に車の前に飛び出してしまう猫が多いです。もし数日間帰って来なければ、役所や清掃局に問い合わせてみましょう。

外出自由の猫を探す範囲は下記を中心に広げていきます。
  • 手術済みオス/メス:半径2~300メートルを中心に
  • 手術をしていないオス:半径500メートルを中心に
  • 手術をしていないメス:300メートルを中心に

 


 

他の協力も得る

飼い主だけで探し回るには限界があります。他の人の協力が得られる手段も考えましょう。

■ポスターやチラシを作る
猫の特徴がわかる写真を付けてポスターを作りましょう。「迷子猫探しています」と連絡先は一番目立つように。ポスターは逃げた場所を中心に、許可を得てご近所や駐車場の塀、スーパー、コンビニ、動物病院、美容院、郵便局、交番、学校や公園や町内の掲示板、ゴミ置き場付近など人目につきやすいところに貼ります。

ポスターには逃げた日時、場所、連絡先と猫の特徴をわかりやすく掲載します。この他、猫のボランティア活動をしている人や動物病院に置いて持ち帰ってもらえるようにチラシも制作しましょう。チラシには、もう少し細かい情報を掲載してもよいでしょう。

もし猫が見つかったら、ポスターやチラシの協力をしてくれたところにすぐに連絡をしはがしに行ってください。そのために、どこにポスターを貼ったか、必ずメモを取っておきましょう。

■猫ボランティアの協力を得ましょう
飼い主のいない猫が多い地域では、地域猫活動をしている猫ボランティアがいるかもしれません。地域で活動している猫ボラさんは、どの辺にどんな猫がいるか把握していることが多いので、自分が探している特徴の猫を見かけていないか聞いてみましょう。夕方から早朝にかけて、猫にエサを配って回る人も存在します。猫が集まる場所時間の情報を集め、一晩徹夜を覚悟で待ってみると猫ボラさんか、逃げた猫に遭遇できる確率が高いでしょう。お腹がすいた猫は、まわりのニオイの情報からどこでご飯をもらえるかわかるものです。

■ペット探偵を頼む
どうしても見つけることができない、仕事などで探す時間が取れないなど自分の限界が見えたら、プロのペット探偵などに頼む方法もあります。ペット探偵は、ネットやタウンページにたくさん掲載されていますが、専門的な資格を必要としない職業なので、金額や仕事内容のトラブルが多いように聞きます。確かな業者か、きちんと探してくれるのか、契約期間や金額、報告書の有無・内容、もし見つからなかった場合の対応など、事前に話を聞き、納得できれば契約してください。

 


 

猫が見つかったら

どんな状況で猫の姿を見つけたとしても、慌てて近寄ったり大きな声を出してはいけません。何日外にいたかにもよりますが、猫は非常に怯えて心細く思っているはずです。ほんの数日でも飼い主のことがわからなくなるほど混乱していることもあります。

最初は遠くから声をかけます。名前を呼んだり、いつもかけている言葉で優しく呼びかけます。腰を低くして少しずつ近寄り、猫が逃げる気配をみせたらその場にしゃがんで身体を小さくします。離れていても構わないので、猫に見えるように猫缶を開けて食器に移し、猫の方に押しやります。もし猫がご飯に近寄ってきても、あなたは動いてはいけません。猫が食事に口を付けたら下から手を伸ばし、自分の指のニオイを嗅がせましょう。触れたからといっていきなり抱きしめず、キャリーケースの口を開けておいて、バスタオルでそっとくるみ、ケースの中に入れてしまいましょう。もう二度と逃亡されないようにご注意を!

自宅に連れて帰ったら、猫の全身状態を確認します。食事や水を用意して猫を落ち着かせます。猫が落ち着いてから、なるべく早く動物病院に連れて行って、ノミ、ダニのお薬、駆虫などが必要かを検査してもらいましょう。もし、ワクチンを接種する時期に近づいていて猫の全身状態に問題がなければ、前倒しでワクチンを接種してもらいましょう。

 


 

すぐに帰宅できるため、迷子札着用やマイクロチップを

他の誰かに保護された場合一番早く帰宅できる方法は、猫に迷子札がついることです。狭いところに入り込むのが好きな猫の習性を考えて、首輪は力が加わるとすぐに留め金がはずれる物や、ゴムなどの素材でできていて首輪が引っかかったときに首から抜けるようなものにしてください。迷子札は軽くて、文字などが消えてしまわない工夫がされている、たとえば、電話番号を書いた紙を挟んで蓋を閉じてしまえば水が入らないようなものなどが便利です。迷子札に記入するのは、ご自宅または携帯電話の番号だけでも構いませんし、個人情報を気にされる場合は、猫の名前とかかりつけの動物病院の連絡先を明記しておいてもよいでしょう。動物病院を明記する場合は、事前に動物病院の許可を取ってください。

はずれやすい首輪を付けるので、もし首輪がはずれてしまった場合を想定してマイクロチップも入れておきましょう。もし動物病院や愛護センターに保護されたら、マイクロチップの有無を確かめてもらえ、帰宅できる可能性があります。

猫の知恵と運動神経を過信しないことです。いつ何時どんな瞬間に猫が脱走するかわからないので、迷子札を着用するようにしてください。

外出自由にしている猫が家に帰ってこないのと、室内だけで飼われている猫が脱走してしまったのでは、探し方と見つかる確率が違ってきます。外出自由で数日~数週間戻らない場合は二度と会えない可能性が高いと覚悟してください。猫を外に出しておくということは、それだけ危険が高いということです。猫を大切な家族と思うのであれば、室内だけで飼育してください。

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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。