オートロック、フローリング、ペット可、上層階、最寄り駅から徒歩圏内……など、マンション購入希望者が挙げる条件は多様化しています。さらに、「閑静な住宅街」など、物件そのものだけでなく、周辺環境にまで希望条件をもつ人が増えているのです。

中には、「急行停車駅から徒歩5分以内、ただし車や人通りの多いところはダメ」、「南側が緑豊かな公園」「桜並木を見下ろせる物件」「東京タワーや富士山が見える物件」などなど、かなり具体的に、事細かにリクエストする買主もいるほどです。

そんな「条件多め」な購入希望者を満足させるマンション物件は、新築、中古のどちらなのでしょう? こだわり派の買主、Aさんのケースを例に説明しましょう。


希望条件多めなAさんのケース

住み替えのきっかけは、子供の進学
条件多めな住み替えのきっかけは、子供の進学
会社員のAさんは、来年の子供の小学校入学を機に、賃貸マンションからの住み替えを考えました。まずは希望条件を挙げてみると……
・部屋数が多く広い間取り
・都心からの交通至便
・駅から徒歩10分圏内
・ペット飼育可
・セキュリティ完備
・フローリングのリビング
・閑静な住宅街

と、かなりの数になったのです。

子供に自分の部屋を持たせたいので、部屋数と広さは第一優先。第2の条件も、Aさんの通勤のために大事です。同じく通勤時の利便性と、奥様の日常の買い物を考えるとスーパーや商店街が充実している駅からごく近い立地であることも重要。いま飼っているペットと暮らせることも必須条件です。

また、オートロックや防犯カメラなどセキュリティに配慮していること、LDKがフローリングであることも条件でした。大通りに面した今の住まいより、静かな暮らしを手に入れたいとも考えています。

苦戦したAさん
条件か予算があわない物件ばかりで、最初は苦戦したAさん
さて、「マンションを買うなら絶対新築がいい」と思っていたAさんは、迷わず新築マンションから物件探しを開始。が、なかなか見つかりません。

希望するエリアでは新築マンションの物件数が圧倒的に少なく、また「いいな」と思える物件は、すべて予算オーバーでした。

Aさんは3ヶ月近く物件探しを続けましたが、予算におさまる理想の物件には出会えませんでした。

住み替えをあきらめきれないAさんは、ここではじめて中古マンションに注目。とある仲介業者を訪ね、予算と希望条件を伝えました。すると程なく、仲介業者から候補物件下見の打診が来たのです。

Aさんは提案された3つの候補物件を順に下見して、そのうちひとつを購入することに。

希望エリア内の3LDKで、ペット可、オートロック完備で、予算内の価格。リビングがフローリングではなく、すべての条件を満たしてはいませんが、リフォームすることにしました。新築よりも価格の安い中古物件なので、リフォーム費用を含めても予算内におさめることができたのです。


数の多さが可能性を広げる

ストックの増加が中古マンションの可能性を拡大
ストックの増加が中古マンションの可能性を拡大
Aさんのような流れで購入にいたるのは、実はよくあるケースです。ポイントは2つあります。

ひとつは、中古マンションは、新築マンションより選べる物件数が多いこと。
新築物件と中古物件での大きな違いのひとつが、「新築にはない、中古マンション購入の利点」でも説明した、物件数の差なのです。

「希望条件多め」な人とは、いわば絞り込み条件が多い人。新築マンションの場合、中古マンションと比べて売りに出されている物件数が少ないので、絞り込む条件が多いと、該当する物件はごくわずかになります。

対して中古マンションの場合は、多種多様な希望条件に応えうる物件数があります。もちろん、どんな希望にも100%応えられるわけではありませんが、物件数の少ない新築マンションに比べれば、可能性は飛躍的に広がるはずです。

さらに中古物件のストック数は年々増加しています。

物件数が多いから、条件を満たす可能性も高まること。これが、中古マンションが条件多め派に向いている理由のひとつめです。