緑と一体化した音楽堂でクラシックに酔う

吉村順三氏設計による音楽堂。定期的にコンサートが行われるほか、結婚式、発表会の場としても利用できる

いよいよ本日のメインイベントである弦楽四重奏のコンサートの時間です。コンサートが開催される会場は、八ヶ岳高原音楽堂。この音楽堂はスヴャトスラフ・リヒテル氏と武満徹氏の助言やアドバイスを得て、吉村順三氏設計により完成したもの。木造六角堂、回廊付きの建物で、木の響きを生かし音質を追求したホールです。1988年に完成、その後ミッシャ・マイスキー、ブーニン、キース・ジャレットなど世界的な音楽家たちが演奏しているということです。
木のぬくもりにつつまれた音楽堂ホール。演奏者との距離も近く、自然の風景を眺めながら音楽を聴ける

実際に中に入ってみました。ホール内は壁も床も木のぬくもりに包まれています。形は六角になっており、それぞれの面にワイドな窓が外に向かって開かれており、その窓はまるで切り取られた絵のように鮮やかな緑や青空、そして八ヶ岳の雄姿を写しています。天井部分は吹抜けになっており、トップライトから光が注ぎこみます。まさにまわりの自然と一体化したデザインなのです。

しかもこの音楽堂の最大収容人数はわずか250名。どこに座っていても、演奏者が間近に見え、プライベート感覚で音楽が楽しめるのです。

本日の演奏者は弦楽四重奏団の東京クヮルテット。このメンバーは年間100回以上の公演を世界で行い、北米、ヨーロッパ、極東、また国内まで世界中に熱心はファンを持っている国際的にも有名なグループとのこと。あの有名なストラディヴァリウス「パガニーニ・カルテット」を使用しているのだそうです。

コンサートでは「ハイドンとフランス印象派」と題してハイドン、メンデルスゾーン、休憩をはさんでラヴェルの曲が演奏されました。私自身、はじめて聞く曲ばかりでしたが、木の温もりのホールのなか、とても美しい音色にうっとり時間を過ごしました。前半の演奏中には、突然の夕立で雨がはげしく降ったのですが、この音楽堂はそういった状況もガラス越しに見られるのです。しかも休憩時には雨があがり、空に虹がかかったのも印象的。忘れられない思い出になりました。
コンサートの休憩時間、外に出ると夕立後に美しい虹がかかりました