静かな東北・青森はこの秋が最高!

秋は最高の旅のシーズン。暑かった今年。紅葉はとても美しいことでしょう。そこで、静かな紅葉の森を過ごしたい皆さまに素敵な場所をご紹介しましょう。
for Mで「旅のプロが行きたいトコロ(秋冬編)」でご紹介した「奥入瀬(おいらせ)渓流」と、もうひとつ、「日本一の温泉」と言われた湯への2泊3日の旅をご案内します。
とりわけ、女性同士や母娘旅、秋休みのファミリーにおすすめの旅!

 

岡本太郎の遺作がここに!

アート好きでもなくとも注目する美術館が青森にあるのをご存じですか。十和田市現代美術館。ドットアートの大家、草間彌生さんの屋外アートが目を引く知る人ぞ知る美術館です。くわしくは建築家実例ガイドの川畑さんが紹介しているのでご覧になってください。この美術館へは、ぜひこの旅の最後に訪れることにして。早速、十和田市の奥手にある「奥入瀬渓流ホテル」へ向かうことにしましょう。

東京駅9:56発、はやて13号。青森の玄関口、八戸まで一直線に運んでくれます。駅弁を楽しむ間もなく、12:59に八戸着。3時間で「森」の玄関口に到着します。13:15に奥入瀬渓流ホテル行きの無料送迎バスがあるので、それに乗りましょう。刈り取りが終わった田園地帯をいざ「森」へ!

1時間強で、バスは森の温泉「奥入瀬渓流ホテル」に到着。早速、ロビーを抜けてラウンジ「森の神話」に入ると・・・

暖炉

ラウンジに鎮座する岡本太郎の作品(暖炉)

そこには巨大アートが鎮座し、思わず息をのみます。大阪万博の太陽の塔などで有名な岡本太郎氏(1911-1996)作の暖炉です。森の精が火とともに空へと昇華していく姿が、太郎氏独特な感性が表現されています。いったい価格に直したらいくらで評価されるでしょうか。
アートの下で、奥入瀬の湧水を使った湧水珈琲と季節のスイーツでしばしのティータイム。天井まである大きな窓にあふれる光が爽やかなラウンジです。ここでは、夜と朝にメニューが変わるので、ぜひ、バータイムも足を運んでみることをおすすめしておきます。

 
河神

西館ロビーの作品「河神」

太郎アートは、ラウンジだけではありません。西館のロビーには、「河神」と名付けられた大きな暖炉。チャペルの前に静かにたたずんでいます。これは岡本太郎氏の遺作。
さらに、浴衣姿で歩く宿泊者を凝視していてびっくり。なんと、浴衣の柄まで太郎氏の作品なのです。おそらく、岡本太郎のアートが浴衣になった日本唯一の温泉宿ではないでしょうか!

岡本太郎は実はアーティストでありながら、民俗学者でもありました。東北にたびたび滞在し、東北の民俗を研究した太郎の思いが、この宿に遺っているのでしょう。

 

極楽!八重九重の湯

温泉

にごり湯が心地よい、かけ流しの「八重九重の湯」

お楽しみの温泉。館内には、男女各2ヶ所の温泉大浴場があります。紅葉に染まる山を真正面に望む展望大浴場も素晴らしいのですが、必ず行きたいのが、男女別1時間おきに送迎が出ている露天風呂「八重九重の湯」。浴衣・スリッパのままでバスに乗り込むこと5分。森に囲まれた「秘湯」に到着します。

露天風呂には、無数の白い湯の華が舞い、ほのかな硫黄の香りが鼻孔をくすぐります。秋には紅葉が燃え、眼前には階段状の九重の滝が涼しげに流れ落ちる・・・。「極楽」と言わず、何と言いましょう。日常の疲れがどこかへ飛んでいく瞬間です。夕刻、男性は偶数時、女性は奇数時の送迎になり、露天風呂には約30分滞在できます。(朝湯もあり)

 

森のサラダ

レストラン

ビュッフェレストランで演出される「森のサラダ」

食事は、レストラン紅山のビュッフェ料理。この宿の自慢は、和洋中のシェフが客の目の前で調理してくれること。ステーキ、地場野菜の天ぷら、ホタテの貝焼きなどのグリル料理のほか、イチオシは「森のサラダ」。まるで、白い皿に絵を描くように野菜アートを魅せてくれます。そして、おすすめは朝・・・。

 

記憶に残る朝

奥入瀬では「早起き」が三文の得。様々な「秋魅力」オプション企画が用意されているのです。
食事

渓流テラスで朝食をいただく企画、「メープルリーフ」

例えば、10月までなら「渓流で朝食を」という企画。渓流が一番美しい朝に、お弁当を持って、素敵な渓流のポイントまで案内してくれます(6:00~8:15)。あるいは、ホテル前の渓流テラスでの朝食をいただける「メイプルリーフ」という企画(7:30~8:30)や、10月~11月なら、ラウンジ森の神話で限定10組だけ味わえる「究極の朝がゆ」(7:00~)。無農薬の新米とキンキの一夜干しなど青森の秋の味覚を朝から楽しんでしまおうという企画などなど。

朝

ネイチャーガイドとともに森を歩く「カメラ片手に森歩き」

あるいは、森をうんと楽しみたいという方向けなら「カメラ片手に森歩き」(6:00~8:00)。渓流沿いの森を、マイカメラを携え、ネイチャーガイドの方と森のプチ撮影会。デジカメの使い方をあまりよく知らなかったという方には目からウロコかも。いろんな樹木を覚えられますよ。

 

朝

「森の神」に会いに行くツアー

そして、奥入瀬滞在の最後には、「森の神」日本一のブナの巨木に会いにいくツアー(8:45~9:45、11月まで)。送迎車で10分ほどの森にたたずむ、巨大なブナ。トチの樹に囲まれたパワースポットです。ただし、森の看板もかじられているように、そこは熊の生態系の中。ガイドさんに着いて鈴を鳴らしながら神に会いにいきます。秋には美しい紅葉になっていることでしょう。

できることなら、このまま滞在して、十和田湖をカナディアンカヌーで漕ぎゆくツアーや、燃える八甲田山を歩くツアー(冬ならスノーシュー)など、森を満喫したいところです(館内にはアウトドアツアーのカウンターあり)。が、後ろ髪を引かれる思いで、10:00発の送迎バスへ。

バスは、このまま、次の目的地「古牧温泉青森屋」へと送ってくれます。
ここは、「日本一の温泉」と呼ばれた温泉。青森のテーマパークです。
さて、青森屋滞在記は次ページで!