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介護リフォームで補助金・助成制度を使う方法2018

【2018年】家族の高齢化や病状の悪化などにより介護リフォームが必要になる場合、介護保険では住宅改修制度が設けられ、介護リフォームへの補助金や助成制度が用意されています。介護する人も、される人も、ぜひ一度チェックしておきたい制度です。適用される条件や申請方法、手続きの流れを解説します。

大野 光政

執筆者:大野 光政

リフォームにかかるお金ガイド

介護リフォームの補助を受けるには

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突然介護が必要になった時、介護する人、される人共に不安になってしまうことも多いことでしょう。介護リフォームの補助制度のことをしっかりチェックしておきましょう。

加齢による身体能力の低下や、疾病・ケガによって、ある日を境に介護が必要になってしまった時、介護を必要とする人、そして支える家族が安心して暮らしていくために、「介護リフォーム」を考えなければなりません。

あらかじめバリアフリーについて考慮されている住まいであったとしても、その方の介護状況によってはリフォームが必要になる場合も多いようです。

今回は自分や家族に介護が必要となったときに知っておきたい介護保険を活用したリフォームの補助制度(介護保険住宅改修)についてご紹介いたします。

介護保険制度なら介護リフォームに9割補助が

40歳以上の人なら保険料を負担している「介護保険」。どのような制度なのかは、実際に介護を必要としないとわからないことも多いと思いますが、介護施設を利用する以外にも介護リフォームで活用できる制度が用意されています。

介護保険を利用して介護・支援サービスを受けるためには、自治体から「要介護」あるいは「要支援」といった「介護認定」を受ける必要があり、その状況によって「要支援1~2」または「要介護1~5」と分類されていますが、在宅で生活し、住宅改修が必要とされる人に対し、20万円までの介護改修を1割(ある一定の所得がある方は2割)の自己負担でリフォームすることができるのです。

この介護改修の補助は原則1人1度までとなりますが、「要支援」「要介護」のランクが3段階以上あがったとき(例えば要介護1の人が要介護4になった場合など)や、転居した場合などは改めて本制度が利用できるようになっています。

介護保険が適用になるリフォームには条件がある

バリアフリーリフォーム

介護保険の制度を理解しておけば、リフォームの負担を軽くすることが出来ます。

介護保険が適用になる改修は、次のとおりです。

  1. 手すりの取り付け
    玄関、廊下、階段、トイレ、浴室、洗面所などの屋内に設置する手すりの他、出入り口から道路までの屋外手すりにも適用されます。
  2. 床段差の解消
    引き戸レールや敷居の段差を撤去したり、玄関や浴室、出入り口などの段差をスロープや踏み台、床工事などにより解消する場合に適用されます。
  3. 滑りの防止、移動の円滑化等のための床または通路面の材料の変更
    車イスが利用しにくい畳床や、歩行時に滑りやすい床を、フローリングや固い床材などに変更する場合に適用されます。
  4. 引き戸等への扉の取替え
    介護を必要とする人が開けにくいとされる開き戸を、引き戸や折れ戸、アコーディオンカーテンなどに変更する場合に適用されます。また手首を傷めていたり、握力が低下している人でも操作しやすいドアノブや戸車の設置も含まれます。
  5. 洋式便器等への便器の取替え
    和式便器よりも介護しやすく、かつ介護されやすい洋式便器への交換や、便器の高さを変更する必要がある場合の洋式便器の取替えに適用されます。

工事着手前に正しく手続きを!

介護保険住宅改修の制度を活用する場合は、自治体ごとに必要となる書類は異なりますが、必ず工事前の申請・手続きが必要になります。さらに、介護状況に応じたリフォーム計画であるかの審査もあり、工事内容が明確に描かれている見積書や図面の添付が求められますので、制度の活用や手続きについては自治体の介護保険担当課の窓口やリフォーム業者と事前に打ち合わせをしながら進めるようにしましょう。

もし、まだ「介護認定」を受けていない場合は主治医などの意見書を添付して手続きを行う必要があります。「介護認定」の手続きから審査・判定までは1か月ほどかかることが多いようです。こちらも市区町村の介護保険課窓口や地域包括支援センターなどと相談の上、手続きがスムーズにできるように準備しておきましょう。

自治体の上乗せ補助や、リフォーム減税制度も!

介護保険制度とは別に、各市町村で高齢者向けや、障害者向けに住宅改修に助成金を支給していたり、リフォーム融資の際の金利優遇が受けられたりするものがあります。市区町村ごとに助成制度や助成内容、適用条件が異なりますので、介護保険制度だけでなく自治体窓口やホームページなどで確認しておくことをお勧めいたします。

また平成33年12月末日まで、バリアフリーリフォームの減税制度も用意されています。自己資金のみ、あるいは融資を受ける場合、どちらでも利用できるようになっていますので、資金計画や必要となるリフォーム内容について確認した上で、効率の良い制度を選択するようにしましょう。

介護の状況によってリフォーム内容は異なる

「介護リフォーム」「バリアフリーリフォーム」と一口に言っても、実はその人や家族が必要とする工事内容は微妙に違ってきます。

例えば、手すりの取り付けは体重をかける動作の際の利き手側を優先すべきです。やたらに手すりの本数を増やしてしまうと体をぶつけたり、介護する人の動きを阻害してしまうことがあります。このようなプランの無駄を省くことで、必要最小限かつ効率良く介護リフォームに取り組むことができるのです。

安易にリフォーム業者に工事依頼するのではなく、介護事業者やケアマネージャー、福祉環境コーディネーターなどといった専門家のアドバイスを受けながらリフォームを計画するようにしたいものです。

今回は介護リフォームに関する補助制度についてご紹介しました。介護保険による補助、自治体の支援、国の減税策をしっかりチェックして、家族みんなが快適かつ笑顔で暮らせるリフォームを実現させましょう。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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