施設や老人ホームではなく、あくまで「賃貸住宅」という位置づけ

高齢者専用賃貸住宅(高専賃)とは、どんなところでしょうか?

高齢者専用賃貸住宅(高専賃)で受けられるサービスや、入居条件などは、事業者によって大きく異なります

高齢者専用賃貸住宅は、入居者を高齢者に限定した賃貸住宅で、「高専賃(こうせんちん)」とも呼ばれています。

福祉施設ではなく賃貸住宅のため、高齢者専用ということ以外には特に決まりがありません。バリアフリーでない物件から高齢者向けのケアサービスを備えたものまで、さまざまなタイプがあります。入居条件や費用も事業者によって異なります。

介護保険のうえでは在宅扱いとなっており、介護が必要になった場合は訪問介護などの在宅サービスを利用することになります。なかには特定施設入居者生活介護の指定を受け、実質的には介護付きの有料老人ホームに近い物件もあります。

なお、高齢者専用賃貸住宅のうち、バリアフリーで緊急時の通報や対応体制など一定の条件を満たしており、知事の認可を受けたものを「高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)」といい、都道府県から家賃の補助を受けることができます。高専賃で部屋を探す場合は、まず近くに高優賃がないか探すとよいでしょう。

2009年8月現在、高齢者住宅財団に登録されている高齢者専用賃貸住宅の数は約1,400。介護保険の給付を抑えるため、市区町村が介護付き有料老人ホームの新設をなかなか認めなくなったこともあり、この1~2年で急増しています。

2011年10月20日より、サービス付き高齢者向け住宅という制度が始まったことにより、高齢者専用賃貸住宅は廃止されることになりました。サービス付き高齢者向け住宅としての登録基準を満たさない場合は、有料老人ホームとして登録するか、入居者への生活支援を行わない一般の賃貸住宅と同様の扱いになります。
 

医療的ケアも事業者によって内容が異なる

医療面のサービスについても、事業者によって内容が異なりますが、基本的には健康管理面を中心とした必要最低限の提供と考えておいたほうがよいでしょう。

そのため、痰の吸引や水分や栄養をチューブで胃に入れる胃ろう、じょくそう(床ずれ)、鼻などから流動食を投与する経管栄養、尿管カテーテル、酸素吸入といった医療措置が必要な人は、入所を断られる場合もあります。入所中に状態が変わって医療措置が必要となった場合も、状況によっては退去を命じられることもあります。
 

個室や2人部屋のほか、1LDKタイプなどの間取りも

居室についても、一般的な個室や夫婦のための2人部屋のほか、1LDKや2LDKなど、事業者によってさまざまな種類があります。

1カ月あたりの費用についても6~60万円と格差が大きく、入居一時金として300~3000万円程度が必要となる場合もあります。
 

高齢者専用賃貸住宅の対象者・費用・申込先

■対象者
高齢者。細かな入居条件は、事業者によって異なる。

■必要な費用
居住費、共益費、管理費、食費、その他雑費。提供されるサービス内容や費用は、事業者によって異なり、介護保険サービスを利用した場合、そのサービス費の1割が別途必要。

■情報入手&申込先
どんな施設があるかについては、インターネット検索などで。申し込みは直接、事業者へ。


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