肝臓の薬

専門的な薬ですので医師・薬剤師にご相談ください。
肝臓の薬も色々あるので、主な疾患についてご紹介します。

■慢性肝炎の薬
 6ヶ月以上、肝臓の機能を示す検査数値の異常と、ウイルス感染(主にA型、B型、C型)が持続している状態です。慢性肝炎が酷くなると、肝硬変の状態になることがあります。肝硬変とは、肝臓の細胞が壊死し血流障害などを起こしてしまうことで、肝臓の機能が低下し、栄養や薬、アルコールなどの代謝能力が低下してしまいます。

・肝庇護薬
 肝臓の機能を改善する薬です。
 いくつかあるのですが、例えば、ウルソデオキシコール酸(商品名:ウルソ)は、肝機能の低下(血清トランスアミラーゼのAST、ALTの上昇)を改善します。また、甘草(カンゾウ)成分のグリチルリチンの製剤(商品名:グリチロン、リコチオン)は、ウイルス感染細胞の増殖を抑制します(IFN誘発作用、免疫細胞の活性化など)。

・肝臓製剤
 肝細胞の保護と再生を促して肝臓の機能を高める薬です。肝臓加水分解物(商品名:レバイデンなど)があります。

・免疫賦活薬
 免疫細胞を活性化してB型肝炎ウイルス感染細胞を破壊する薬です。
プロパゲルマニウム(商品名:セロシオン)は、インターロイキン(※)やIFN誘発作用があります。(※)リンパ球を作る液性因子で免疫調節に関与。

・抗ウイルス薬
 肝炎ウイルスの増殖を抑制する薬です(抗腫瘍作用や免疫増強作用がある薬もあります)。
 インターフェロン製剤、ラミブジン(商品名:エピビル、ゼフィックス)、リバビリン(商品名:レベトール)などがあります。

■胆石症の薬
脂肪の分解や吸収に関係する胆汁は、肝臓で作られて胆のうで蓄積されています。この流れが悪くなって、胆汁成分であるビリルビンやコレステロール、無機物が胆道(胆管や胆のう)で結晶化してしまう状態を胆石症といいます。

・利胆(りたん)薬
 胆汁成分の分泌を促進して、流れを浴します。またコレステロール系の胆石を溶解する作用があります。
肝臓のところにも出てきましたウルソデオキシコール酸(商品名:ウルソ)やケノデオキシコール酸(商品名:チノ)がこれにあたります。

・利胆・鎮痙(ちんけい)薬
 胆汁の排出を促進します。また、けいれんを起こすことによって痛む痛みを鎮めます。
 トレピブトン(商品名:スカパール)、フロプロピオン(商品名:コスパノン)などがあります。

心臓の薬

心臓に関しても色々な疾患があるのですが、主なものをご紹介します。

■心不全
心臓の動きが低下し、血液を送り出す量が減ることによって、様々な症状をもたらします。初期症状は、全身の倦怠感や、動いたときの動悸・息切れなどがあります。

・強心薬
 心臓の収縮力を増強する薬で、ジキタリス製剤(Na-Kポンプ阻害による細胞内Naの増加)、カテコールアミン系の製剤(β受容体、ドパミン受容体刺激による心収縮力増)があります。

■狭心症
 心臓の筋肉に栄養をもたらす血管(冠状動脈)が狭窄(きょうさく:狭くなること)を起こして、一時的に心臓の筋肉に栄養が行かなくなり、胸が痛くなる(胸痛)発作などを引き起こす状態をいいます。

薬の作用を大まかに区分しますとA:心臓の筋肉の仕事量や消費酸素量を減らす働き、をするものと B:血管(冠状動脈など)を拡張することで心臓の筋肉に行く血液量を増やすものとあります。以下、薬の種類とそれに対応する作用です。
・β遮断薬 A(心拍数減少、血圧低下による)
・カルシウム拮抗薬 A、B(血管の筋肉(血管平滑筋)の収縮を抑え血管拡張をする)
・カリウムチャネル開口薬 B(Kの細胞外流出促進によるCaイオン流入抑制)
・硝酸薬 A、B(NOによる血管拡張)

■その他
 慢性心不全やうっ血性心不全には、利尿薬やACE阻害薬、アンジオテンシン2受容体拮抗薬、少量のβ遮断薬を用いることがあります。

腎臓の薬(利尿薬)

ここでは、腎臓に働き、尿の出を良くする薬を紹介します。
(※)膀胱炎は、泌尿器の薬になりますが、菌の感染や炎症によるものですので、抗菌薬や抗炎症薬などが使われると思います。詳しくは医師にご相談ください。

腎臓は、腎臓に入ってきた血液から、水、尿酸、塩基類や薬の代謝物など、不要なものをろ過します(腎糸球体にて)。これは、原尿と呼ばれ、その量は、一日150リットルにも及びます。さらに、このろ過した後の原尿のうち、99%は再吸収され、血液の中に戻ります(尿細管にて)。
このうち戻らなかった1%の約1.5リットルが尿として、尿管をとおって膀胱にたまり、尿道から尿として排泄されるのです(尿量は摂取する水分量や運動量などによっても異なります)。

利尿薬は、尿の排泄を促進させる薬で、むくみを取る目的で使われます。また、尿により水分が多く出ると血液の水分量も少なくなり、全身を回る血液量が減ることになります。血液の量が減ると、血管にかかる圧力も低くなりますし、心臓の負担も減りますので、心臓の薬や、血圧の薬としても使われます。

また、細かくなりますが、腎臓は、ネフロン(糸球体と尿細管から成る)が集まってできている臓器なので、このネフロンのどの位置に薬が作用するかによって分類され、また効能も異なっています。
なお、薬の種類は、チアジド系利尿薬、ループ利尿薬、カリウム保持性利尿薬、炭酸脱水素酵素阻害薬、浸透圧利尿薬があります。

利尿薬>やくやく大辞典
※それぞれの薬の作用(例:チアジド系利尿薬)をクリックすると薬が現れます。
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