子供の病気/熱中症・熱射病・日射病

熱中症の予防・対策

【医師が解説】熱中症は、環境や体調によって誰でもなりうる症状で、時に命にも関わります。しかしちょっとした工夫や心がけで予防することが可能です。熱中症にならないための休憩の取り方や、帽子や衣類など着るものの工夫、水分補給のコツなど、正しい予防のコツとポイントを解説します。

清益 功浩

執筆者:清益 功浩

医師 / 家庭の医学ガイド

熱中症予防のポイント

真夏の屋外レジャーは熱中症をしっかり予防を!

真夏の屋外レジャーは熱中症をしっかり予防を!

熱中症はちょっとした工夫で予防できる病気。正しい予防のポイントを紹介します。

■温度の把握・休憩時間・休憩場所の管理

  • スポーツやアウトドアを行う日の天気・湿度・最高気温(特に体温の36度より高い時は大変危険)に注意し、熱中症のリスクの高さを把握しておく
  • 暑い日の屋外スポーツでは、15~20分ごとに必ず休憩を取る
  • 広いスポーツ会場などでは、体調が悪くなったときに休めそうな日陰などの涼しい場所を必ず見つけておく
  • 熱疲労を予防するため、体調が悪い日は不要の外出を控える
  • 屋内でも気温に注意しましょう。汗がたくさん出る屋内でも熱中症は起こります。
  • 屋内でも風通しをよくするか、エアコンを使用して気温を下げておいたり、湿度が上がらないようにする
  • 窓などから差し込む日光を遮る

■帽子・服の工夫

  • 直射日光を避けられるため、日中は帽子をかぶる
  • 日傘を使う
  • 熱を反射する効果がある白っぽい色の服を着る
  • ゆったりした衣服にする
  • 吸汗・速乾素材や軽・涼スーツなどを活用する
  • 襟元をゆるめて通気する

■飲み物の選び方・飲み方

  • スポーツドリンクなどのイオンを含む飲料を用意しておく(塩分0.1~0.2%と表記のあるものがよい)。飲み物の温度は、ほどよく冷えた5~15度がベスト
  • 水分補給の量は体重の2%を目処に。例えば50kgの場合は1リットルが目安
  • 運動前には250mlから500mlを数回に分けて飲む
  • 運動中は約20分ごとに1口から200mlずつ飲む
  • 運動していなくても水分は体内から失われていくので、少しでものどの渇きを感じたら水分摂取するようにする(1日あたり1.2ℓの水分補給しておく)
 

子供にさせるべき熱中症予防

自己管理や判断ができる大人と違い、子供の場合は遊びやスポーツなどに夢中になるあまり、体の危険信号に気づくのが遅れて、熱中症になってしまうことが少なくありません。近くで見てあげられるときはよいのですが、子供が一人で遊びに出かけるときは、以下のことをしっかりと言い聞かせておきましょう。

  • 少しでも疲れたと感じたら、日の当たらない涼しい所で休むこと
  • のどが渇いていなくても、外にいるときはなるべく飲み物を飲むこと
  • 気持ちが悪くなったら、周りにいる大人に早目に伝えること

しっかりと管理して、熱中症を予防しましょう。

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