自慰によって、自分の手ではすぐに射精できても、パートナーとの性交ではまったく射精できない男性を一般的に「膣内射精障害」と呼びますが、ガイドは男が膣でイケないという意味あいから「男性膣不感症」という症状名を付けています。

「膣では快感を得られない男性独特の不感症」ということですが、近年、そのような若者が増えているようです。射精障害はED(勃起障害・勃起不全)とは異なりますが、両者が複合的に起こることもあります。その原因はどこにあるのでしょうか。

「男性膣不感症」は射精障害の一種

誤った自慰方法が「男性膣不感症」を招くことも

誤った自慰方法が「男性膣不感症」を招くことも

男性膣不感症」(膣内射精障害)は、射精のタイミングを自分でコントロールできない早漏や遅漏と同じ、射精障害の一種で「自慰では射精できて、生身の女性とは射精できない」状態を指します。

その原因の1つに、若年層に多い誤った方法による自慰習慣や異性との経験不足が挙げられます。誤った自慰方法に共通するのは、実際の性行為とはかけ離れていることです。

例えば、陰茎を布団や畳に押し付けて萎えた状態にして射精したりするような方法です。この萎えた状態で射精する自慰癖はEDになる訓練を繰り返しているようなもので最悪の自慰方法といえます。このような自慰行為を行っている方は即刻止めてください。

他には包茎の人に多いのですが、手で亀頭を包皮の上から強く握り、過度に早く動かして射精するのも「男性膣不感症」になりやすい傾向があります。こうした方法に慣れると、陰茎を膣に挿入したときの感覚が普段慣れているものと大きく異なるため、性交では射精できなくなるのです。

さらに、性交が気持ちよくないので、中折れを招いてEDにまでなったりします。特に、萎えさせて射精する自慰癖を矯正するのはたいへん難しく、シアリス、バイアグラ、レビトラ等のED治療薬を使ってでも勃起した状態で射精できるように特訓を行う必要があります。

童貞はバーチャルセックスが主流?

特に、最近のように、自慰の材料として刺激的なAV(アダルトビデオ)が手軽に入手できるようになると、異性とのリアルセックスよりもバーチャルセックスから性行為を疑似体験する童貞男性が増えています。

ITの普及によって、過激な動画や画像が容易に見られることも過剰なバーチャル体験を後押ししているようです。昔ながらのビデオテープやDVDなどのパッケージコンテンツばかりでなく、サイトからのダウンロードコンテンツもバーチャルセックスを楽しむための素材提供に一役買っています。

このような素材が活用されることで「男性膣不感症」はさらに増えている傾向があります。刺激の強いバーチャルコンテンツに慣れ過ぎて、実際の性交の喜びがほとんど分からなくなってしまうのです。

 カギ握る性的な脳内イメージ

行き過ぎたバーチャル体験が生む性的ギャップは大きい

行き過ぎたバーチャル体験が生む性的ギャップは大きい

行き過ぎたバーチャル体験の問題は、繰り広げられる過激な内容そのものや、それを見ながら行う自慰行為に慣れてしまうことにあります。

一昔前はAVなどなく、官能小説を読みながら自慰をするというオールドスタイルもありました。この方法だと、豊かな脳内イメージが育まれるので「男性膣不感症」はほとんどなかったのではと思います。

ガイドのクリニックには「性交しても膣はただヌルヌルしているだけで気持ち良くないので達することができない」という相談がしばしば寄せられます。性的な脳内イメージが育っていないため、現実とのギャップが埋まらないのです。

脳内イメージ以前に、基本的な性知識が極端に欠如していたり、間違った自慰による射精をしている若者が増えているのも事実です。そういう場合は実際のセックスでの性的ギャップは大きく、性感にズレがありEDにまで陥ってしまうこともあります。

やっぱり、本物の性行為に勝る快感はない!?

ここまで、「男性膣不感症」とAVの関わりを見てきました。要点は、お酒と同じで、たしなむ程度ならば無害だけれども、依存症に陥ると百害あって一利なしということです。自慰で射精できるのに、性交では射精できないという症状に着目して、自慰行為との関係も指摘してきました。

性交と自慰の最大の違いは相手がいるかいないかです。性交時には相手がいるので緊張して勃起しにくいことがあります。一方、自慰の際には相手がいないためリラックスできるので勃起しやすいのです。

EDはあくまでも、性交時の勃起の状態が問われる病気です。ですから、自慰ができるかどうかは別問題です。実際、自慰では問題なく勃起するというEDは少なくありません。逆に言えば、自慰をするときに勃起しても、EDである場合があるということです。

「男性膣不感症」と感じたら、AVは性行為の導入部として活用するくらいにとどめ、理解あるパートナーの力を借りて「本物」の素晴らしさを体感できるようにしてみてはいかがでしょう?

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