歴史に見る生理不順を引き起こしたストレス

毎日ゆったりとリラックスして過ごせるわけではありません。ストレスと月経周期の関係って?

毎日ゆったりとリラックスして過ごせるわけではありません。ストレスと月経周期の関係って?

日本では昭和18年の終わりくらいから昭和20年の終戦前にかけて、婦人科外来に無月経の患者さんが増えたといいます。実はこれは「戦時無月経」というもの。戦時下という環境の中ではさまざまなストレスがあることは想像に難くありません。

実は第二次世界大戦中、世界中のさまざまな場所で無月経が起こっていました。例えばドイツやロシアの収容所の中では無月経は珍しくなく、「収容所無月経」と呼ばれました。なんと報告によっては5割、場所によっては9割の無月経が起こったといいます。

戦争だけではありません。環境にまつわるさまざまな無月経があり、例えば1927年、若い女性が強制的に従事させられたときに見られた「農業労働無月経」、第一次世界大戦後のドイツでのインフレの時期に起こった「インフレ無月経」などなど、さまざまな無月経が報告されています。

現代でも、入学や就職、外科手術、拘禁、ダイエットによる体重の減少、激しい運動をするスポーツ選手(体操・マラソン・長距離水泳など)に月経不順や無月経が認められています。生理不順・無月経とストレスは切っても切れない関係があるのです。

生理不順はどうして起こるの?

生理不順、つまり月経周期が24日以下か39日以上になってしまう原因として、女性ホルモンのバランスが乱れてしまうことが考えられます。

月経を直接コントロールするのは、女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)。でも、少しややこしい話になりますが、この女性ホルモンの分泌は脳の中の下垂体でつくられる黄体形成ホルモンと卵胞刺激ホルモンによって、さらに細かい調節を受けています。

つまり、元を正せば月経も脳でコントロールされているのです。さらに、脳の中で月経をコントロールしている視床下部ー下垂体という部分はストレスの影響を強く受けてしまう場所。つまり、環境や体重減少などの急激な体の変化でストレスが生じると、体が「危機」と感じとり、月経が乱れたり止まったりするのです。

ちょっとしたストレスで一時的に生理が不順になっても、基礎体温を測ると温度の変化がはっきりしていて、だんだん元に戻ってくるようなら、心配は不要。しかし、生理不順の原因にはそれ以外にも、卵巣や子宮に病気が隠れている場合や下垂体機能異常、甲状腺の異常、お薬の副作用、などがあるので、3ヶ月以上生理不順が続くようならお医者さんを受診することをお薦めします。
 

病院ではなにを調べるの?

まずは妊娠の可能性を調べます。それ以外では超音波検査(エコー)で子宮や卵巣の状態を見たり、血液検査によるホルモン測定を行います。排卵の有無、婦人科系の病気やその他の病気の可能性を検査した後に、ピル、排卵誘発剤などによる治療が行われます。

ちなみに生理不順で受診する時は、自分の基礎体温表を持っていくことがお薦め。何が原因か、ある程度推測しやすくなるからです。

また生理不順を感じたら、体に無理がなかったか、生活を見つめ直すきっかけにしましょう。女性の体はとてもデリケート。無理なダイエットをしていなかったか、食事は規則的だったか、睡眠は足りていたか、冷えたりしなかったか、大きなストレスはなかったかを見直して、自分の体をいたわってあげてくださいね。
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