文章:山口 由紀(All About「二世帯住宅で暮らす 」旧ガイド)
そろそろ、両親と一緒に暮らすことは考えてみたいけど、なかなか同居に踏み切れないあなた!『同居』に対して、どんなイメージをお持ちですか?二世帯で暮らすとなると、いわゆるひとつ屋根の下で2つの家族が一緒に生活する訳ですから、正直なところ「夫の両親・妻の両親」いずれの同居にしても、気が重くなるのでは?しかし、「『二世帯住宅』だったら考えてもいいわ」という方も、多いのでは?では、完全同居の暮らしと二世帯住宅での暮らしが、どんなふうに違うのか、ご存知ですか?今回は、そんな二世帯住宅と完全同居の違いをお話したいと思います。
『二世帯住宅』のキーワードは“別々”?
『二世帯住宅』と『完全同居』の最大の違いは「ひとつ屋根の下とは言え、基本的な生活は別々」という点。従来『同居』と言うと、寝室以外は全て一緒というイメージがありますが、『二世帯住宅』は、寝室だけでなく、キッチン・居間食堂・洗面所など、基本的な生活空間を分離した住まいと捉えてください。いくら親子とは言え、別々の世帯が一緒に暮らすのですから、お互いの文化を尊重できる配慮が必要です。そのためには、基本的な生活行為を行う空間を“別々”にしていけば良いのです。では『二世帯住宅』を設計する場合、何を“別々”にするのが効果的なのでしょうか?具体的にご紹介しましょう。
キッチン2つでトラブル回避
まずは【キッチン】。食生活は文化の違いがでやすいものです。親世帯と子世帯では、食の嗜好が違ったり、食事の時間が違うものです。特に、息子夫婦同居の場合は2人の主婦がそれぞれ独自のやり方があり、それがお互いの気詰まりになることもしばしば。スペースや予算の問題で、ちゃんとしたキッチンが2つ付けられない場合でも、どちらかの世帯にサブキッチンを付けると、それだけで緩和されることが多々あるはずです。キッチンを2つ設けることは、トラブル回避の特効薬なのです。是非、おすすめしたいと思います。
まだまだ続きます!
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