文章:山口 由紀(All About「二世帯住宅で暮らす 」旧ガイド)
同居といえば“夫の実家”“長男の嫁”と相場が決まっていましたが、同居の形もいろいろ変化しています。最近では、娘夫婦同居も随分とメジャーになってきました。やはり実の母娘で暮らすのが理想の同居形態なのでしようか?そこで今回は、娘夫婦同居のメリット・デメリットを探りつつ、娘夫婦同居ならではの注意点についてもお伝えしたいと思います。
「家事が頼める」メリット
二世帯住宅には、家事を担うふたりの主婦が存在します。毎日の食事や洗濯物の干し方・たたみ方・掃除の仕方など、“家事スタイル”は人によって異なるものです。そしてこの“家事スタイル”は、主に家事を担う奥様によって決まることが大半です。では、下のグラフをご覧下さい。息子夫婦同居と娘夫婦同居それぞれに「相手世帯に家事を頼めるか」についてアンケートした結果です。いかがでしょうか?
息子夫婦同居の場合、奥様同士は別々の生活をしてきたので、家事スタイルが異なります。この違いから気まずい思いをすることもしばしば。そのためか、できるだけ家事は頼まない傾向が強くなっているようです。
それに対し、娘夫婦同居の場合、一緒に暮らしてきた母娘ですから当然家事スタイルも似ていますし、気兼ねも少なくなります。結果的に、気まずい思いをすることも少なく、家事を頼んだり頼まれたりと比較的協力し合っているのが実態です。
この結果からも、娘夫婦同居は「お互いに家事が頼みやすい」=「気兼ねが少ないこと」が最大のメリットといえるでしょう。
世帯間の交流もスムーズに
家で過す時間が長い主婦同士が、交流をスムーズに行えるか否かは、二世帯で暮らす生活を快適にできるかできないかに大きく影響するといえます。例えば「食事を一緒にとる傾向」を例にみてみましょう。「ふだんの食事はどのようにしていますか?」
調理を担当する奥様が実の親子という気楽さからか、娘夫婦同居の方が一緒に食事をする傾向が強くなっています。このように、日々の交流が比較的スムーズに行えるのも、娘夫婦同居のメリットと言えるでしょう。
しかし、娘夫婦同居も良いことばかりではありません。次は、娘夫婦同居の問題点に注目してみましょう。
干渉しすぎと甘えに注意!です。