文章:山口 由紀(All About「二世帯住宅で暮らす 」旧ガイド)
先回は、若い世代の二世帯同居観についてご報告しましたので、続けて親世代の同居観について触れてみたいと思います。ご紹介するデータは、以前に二世帯住宅研究所にて行った調査となります。回答者は、すでに二世帯同居をしている親世帯・奥様(50代~80代)。実際に同居をするときに「どう考えたか?」について回答して頂きました。2度の調査結果を比較し、どのように意識が変化したかについて比較しています。1回目調査と2回目の調査は、回答者は異なり、3年間の期間をあけて行われました。本調査では、親世帯・子世帯共に対象としていますが、記事では、親世帯の意識のみ抜粋してご紹介させて頂きます。
昔ながらの同居理由は減っている
まずは、昔ながらの同居理由としてあげられる「親子が同居するのは当然だから」「資産の継承を考えたから」「自分たちの老後を考えたから」について、それぞれどのように思うかをたずねた結果です。Q.「親子が同居するのは当然だから」 |
「そう思う」と回答した方が大幅に低下。昔ながらの習慣にとらわれない考え方が増えていることが解ります。 |
Q.「子世帯への資産の継承を考えたから」 |
「そう思う」と回答した方が8.4ポイント減少となり、資産の継承についても、同居理由とする率は低くなっていました。 |
Q.「自分たちの老後を考えたから」 |
「そう思う」と回答した方は49.3%と半数近い数値ですが、前回と比較すると、9.2ポイント減少。自分達の老後の心配を同居理由とする傾向も少なくなっていると言えます。 |
では、増加傾向にあるのは、どのような理由なのでしょうか?次ページでみていきましょう。