我が子と親世帯との交流は「大変好ましい」
続けて、子世帯・妻に「お子さん自身は、親世帯と交流を望んでいるか」についてお伺いしてみました。こちらも、同居形態別・職業形態別でみてみましょう。資料提供:二世帯住宅研究所 ※グラフをクリックすると大きく表示されます |
同居形態では、娘夫婦同居の「大変好んでいる」が80%を超えるという、高い数値となっています。また職業形態別では、妻がフルタイムで働く場合と専業主婦の場合「大変好んでいる」の%が高いのに対し、パートタイムの場合「大変好んでいる」が低いのが特徴的です。
この差は、妻がフルタイムで働く場合、その子供自身も祖父母が居ることで得られる安心感が大きく、交流を好む傾向となる一方で、妻がパートタイムの場合は、フルタイムより子供は一人になることも少なく、祖父母に頼る必要が少ないからかもしれませんね。逆に、専業主婦の場合「大変好んでいる」率が高いのは、母親と一日べったり一緒にいる子供にとって、祖父母との交流が楽しく受け入れるのではないかと推測されます。
協力は「場合に応じて」と冷静な姿勢が主流
では、最後にもうひとつ「教育やしつけに対してどのようにして欲しいか?してあげたいか?」という設問について、子世帯・親世帯の意見をご紹介します。資料提供:二世帯住宅研究所 ※グラフをクリックすると大きく表示されます |
全体の傾向としては、子世帯・親世帯とも「場合に応じて協力してほしい・したい」に集中しています。「積極的に」という回答は娘夫婦同居、フルタイムに多く見られました。特に子世帯・妻がフルタイムの親世帯は「積極的に」が子世帯を上回っています。ここでも、親世帯が子世帯の共働きを応援してくれる気持ちがうかがえました。
同居の動機で、時代とともに「同居するのが当然」というような社会的要因が減少し、「お互い助け合いたい」「楽しく暮らしたい」という心の要因が増えたように、同居の実態も変化していると思われます。女性の有職率が高まる昨今、親の面倒をみるための同居ではなく、子育てや家事で親世帯に面倒をみてもらう同居がますます増えるのでしないでしょうか?そして、親世帯もそれを応援してくれるようになっていると感じられました。