ストレス

心が疲れてネガティブになってしまう…ストレス軽減のコツ

【公認心理師が解説】心が疲れると、ネガティブになってしまいがちです。日常生活の小さな工夫でストレスを軽くし、ネガティブな考えにとらわれないようにしましょう。ストレスに振り回されないための日常生活のポイントをご紹介します。

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド

心の疲れでネガティブになってしまう……悲観的な発想の原因は?

心が疲れてネガティブになってしまう…ストレス軽減のコツ

「最近、ネガティブなことしか思い浮かばない……」そう感じたときには、心が疲れていないかを振り返ってみましょう


同じ環境のなかで似たようなストレスを受けたときに、そのストレスをとても大きく感じる人もいれば、さほど大きく感じない人もいます。この違いには、心の状態が影響しています。

たとえば毎日のように残業が続いていたり、睡眠不足によって前日の疲れが解消できていなかったり、ストレスを発散する時間を持てなかったり……。人はこういった状況に置かれると、心が少しずつ疲弊していきます。

すると、目の前のことにあせって空回りしてしまったり、小さなミスで大きく自信をなくしてしまったり、「私がしっかりしていないからこんなことになったのかも?」などと自責の念が募ってしまったりすることがあります。

また、他人に対しても苛立ちや不満を感じ、「これができなければ負け」というように○×思考が強くなったり、「~ねばならない」といった自分に厳しい言葉が増えすぎてしまうこともあります。
 

心が疲れたときの対処法……できそうなことからストレスを小さくするのがコツ

心が疲れているときにすべきなのは自分を労わり、心の余裕をつくること

心が疲れているときにすべきなのは自分を労わり、心の余裕をつくること

上のような考え方で生活をしていると、ネガティブな発想がさらにストレスを招き、自分自身を追い込んでしまいます。では、こうした発想から楽になるには、何をすればよいのでしょう?

もちろん、気分転換をする気にもなれない。憂うつ感が続いて何もしたくない。よく眠れない状態が続いている。食欲が減少して体重も減ってしまった……。こうした不調が続いている場合には、心の病気の可能性を考えて、早めに精神科医を受診することが大切です。

そこまでではなく、考え方や生活習慣を変えることで、自分の状態を立て直すことができそうな場合には、まずゆっくり休養をとって心身を休ませましょう。しっかり休んで気持ちが楽になってきたら、次のなかから、できそうなことを実践してみるとよいでしょう。
 
  • 物事に優先順位をつけ、同時にいくつものことに手を出さないようにする
  • 「ゆっくり休める場所」と「一人になれる場所」をつくる
  • 今の自分の状態を認めて、疲れたときには心身をしっかりと労わる
  • 家族や友人、パートナーなど、信頼できる人と過ごす時間を大切にする
  • 休日には、心から好きなことをして過ごす
  • わずらわしい人間関係から適度に距離をとり、他人に気を使わないようにする

悪天候を避けることができないように、ストレスから100%逃れることもできません。だからこそ、日常のなかにストレスを軽くする小さな工夫をたくさん取り入れることが大切です。

日々生じるストレスに振り回されなくなれば、もっと有意義なことに時間とエネルギーを使うことができるでしょう。すると、心はとても楽になり、人生を何倍も楽しく感じられると思います。

【関連記事】
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
免責事項

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます