介護はプロのサービスを利用
では、実際に介護が必要となった場合、どのような方法での介護をイメージしているのでしょうか?親世帯・子世帯ともにお伺いしましたので、こちらも経年変化でご覧下さい。Q:介護が必要となった場合どのような介護をしますかor希望しますか? |
資料提供:二世帯住宅研究所 |
介護を必要とした場合、同居の子世帯が介護をするという回答が急減し、在宅で福祉サービスを利用する、という回答が子世帯、親世帯とも急激に増加しています。介護はプロのサービスを利用、という意識が定着してきたようです。
ちなみに、同居形態別・建物分離度による違いで比較したところ、大きな差は見られませんでした。子世帯・職業形態による違いでは、フルタイム勤務者の方が、介護サービスを利用するという傾向が強いことが伺えました。
相続と介護は関係ある?ない?
では最後に、相続と介護の関係について、どのような意識を持っているのかみてみましょう。親世帯・子世帯それぞれに、どのように相続するのが良いか?についてお伺いした結果が以下となります。Q:資産相続についてどのように考えていますか? |
資料提供:二世帯住宅研究所 |
親世帯と子世帯では、若干数値に差が見られます。子世帯では「同居の家族が多くを相続するべき」という考え方は減少し「均等に分ける」という回答が全体の半数に近づいています。「同居することで親の世話介護を負担しその代償として相続を厚く」という考え方から「世話介護はサービスを利用し相続は均等に」という考え方に移行してきていると言えるのではないでしょうか。
一方、親世帯は「同居の家族が多く」という考え方が60%を超えています。この辺の意識の差は、同居をしていない兄弟姉妹を含めて、親世帯・子世帯で、事前に同意を得ておくとベストかもしれません。
また、同居形態別でみると、子世帯・親世帯共に、息子夫婦同居の方が「同居の家族が多く相続する」という割合が多くなっています。その他、職業形態による差は小さく、建物の分離度が高いほど相続は均等に、という考え方が強くなる傾向がありました。
介護に対する問題は、なかなか口に出しづらい話題かもしれません。しかし今回の調査結果からも、最近は親世帯・子世帯共に、介護に対する意識が変化してきています。お互いが気持ちよく過せるように、元気な時に一度ご家族で話し合える機会が持てると良いですね。