リタイア後の友人訪問、夫は増加・妻は減少
次は「友人の訪問」についての調査結果からご紹介いたします。来訪の頻度と世代の関係は、以下のようになりました。 友人の来訪頻度 (資料提供:旭化成ホームズ・ロングライフ住宅研究所) |
夫は、50代より60代リタイア層の方が、友人の来訪頻度が増えているのに対し、妻は減少しています。リタイア層のご主人は、自由な時間ができるため、今までゆっくり会えなかった友人を家に招いたり、新しい交友関係ができ来訪が増えるのでしょう。一方、ご主人の在宅率が高くなると、妻の友人は今までよりは来訪しにくくなるのかもしれませんね。
そこで、配偶者の友人が来た場合「ご自身はどこに居るのか?」について尋ねた結果がありますので、あわせてご覧下さい。
配偶者の来客時の居場所 (資料提供:旭化成ホームズ・ロングライフ住宅研究所) |
夫の場合は、個室・書斎に居ることが最も多く、60代リタイア層になると、それが更に増加することがわかりました。妻の場合、リビングダイニングに居る割合が高いながらも、60代リタイア層になると、個室・書斎が増える傾向にあります。
これらの結果から、リタイア後は夫婦それぞれの友人が来訪するようになるため、お互いが気兼ねなく友人を招くことができる工夫=独立した客間の計画・個室の確保などが、大切になってくると思われます。また、夫婦共有の友人が増えると、より楽しい時間が増えるかもしれませんね。
リタイアを迎える頃「眺めへの関心」が高まる
最後に、自分の居場所に対して「居心地が良い」と感じる理由に注目してみます。フリーアンサーなどで「居心地」についてあがるキーワードを分析すると、この世代にとっては、絶対的な「TV」に並んで「眺め」の出現が高いことがわかりました。さらに、世代別に見ていくと、50代フルタイム層に比べ、60代以上リタイア層が「眺め」への関心が増加しています。在宅時間が長くなると、やはり住まいからの眺めが重要なキーワードになると言うことでしょうか。興味深い結果と言えるでしょう。 居心地評価キーワード「外・眺め」出現数 (資料提供:旭化成ホームズ・ロングライフ住宅研究所) |
いかがでしたか?フルタイムの頃とリタイアしてからでは、おのずと在宅時間が異なるものです。その結果、住まいに対しても意識が変わるのは、自然なことだと感じます。
退職を機に、故郷の両親と一緒に暮らし始めたり、結婚した子ども達と一緒に暮らし始めるなど、二世帯同居を検討されるケースも多いでしょう。第2の人生を新しい住まいで...と計画されている皆さん、より快適な暮らしとするために、ご自身の生活の変化にマッチした住まい方について、じっくり考えてみてはいかがでしょうか?
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