コミュニケーションと干渉を間違えないこと
では、こんなA様ご家族に、これから二世帯同居を始める方へ、そのコツを教えてもらいました。まずは心構えから。■干渉しないこと
相手世帯のケンカに干渉しない。理由が解らないのだから、余計な口出しをしないようにしている。相手世帯に首をつっこむことはしないのが、ベスト。
■コミュニケーションは小まめに
例えば「今夜は飲んでくるよ」とか「昼に来客があります」など、互いに相手世帯に一声かけている。コミュニケーションが上手くいっていれば、同居がケンカの原因になることは無いはず。
■あえて「きまり」は作らない
「夕飯は週に1回は一緒に」「玄関掃除は交代で」など、ガチガチにルールを作ると、逆に相手がそれを守らなかったことが揉め事の原因になりかねない。ラフに過ごすのも成功の秘訣。
■お互い経済的に自立すること!
親世帯・子世帯共に、4人全員に収入があることが良いと感じている。経済的な自立があるからこそ、お互い好きなこともできるし、気も使わずに済む。
二世帯同居には「きまり」がある程度必要だと思っていましたが、親世帯・ご主人の考えは逆。しかし、上記の理由をお聞きして納得しました。そして、皆さんのお話をお聞きしていて「きまり」より大事なのは「コミュニケーション」だと実感。コミュニケーションは「自分のことを相手に伝えること」で、干渉は「相手のことに口出しをすること」。二世帯同居の場合、このふたつを間違えないことが大事なのだと、痛感しました。
2つの設備・個室・屋上の3点セットがオススメ!
続いて、ハード面でのアドバイスです。親世帯・子世帯共に、特によかった点として、以下の3点を挙げて下さいました。■設備は極力分けた方がベスト!
風呂・洗面など、ついつい無駄だから...と一緒にしがちだか、夜が早い親世帯と、夜が遅い子世帯では、どうしても生活リズムに違いがあるもの。生活リズムが違えば、揉め事の原因になりかねない。最初から揉め事の要因は、避けた方が利口。
■個室の確保
子世帯・ご主人として、妻の親世帯に対して気兼ねはないが、やはり個室はあって良かったと思っている空間。ひとりになれる空間は、確保しておくこと。
■屋上のススメ!
両世帯ともに「作って良かったスペース」と絶賛。コミュニケーションの場だけでなく、精神的なゆとりにもなっているとのこと。
これから二世帯住宅を検討される方は、ぜひ参考にして欲しいことばかりです。やはり、二世帯同居を快適にするために、基本的な生活設備の分離は必須とのこと。また、娘夫婦同居の場合、子世帯・ご主人は実の親子ではないため、疎外感を感じさせない配慮と同様に、ひとりになれることにも配慮が必要ということですね。そして屋上は、本当に両世帯ともに活用度が高いようで「庭が無いけれど、屋上があって本当によかった」と皆さん。しかし「手入れはもっぱら親世帯だけどねぇ~」と親世帯・ご主人が、間髪を入れずにひと言!それを明るく笑って言える関係が素敵でした。
今回の同居にあたり、子世帯・ご主人は「身体のことで、ずっとバックアップをしてくれた親世帯には、本当に感謝しています」と、ごく自然に話していらっしゃいました。また親世帯にとっても、同居されている娘さんは3人娘の末っ子。カワイイ末娘と一緒に暮らしつつ、上の娘さん二人が時々連れてくる孫たちとの交流もできる、現在の二世帯住宅には、とても満足しているご様子。お互いが、感謝の気持ちを素直に表しているのを見て、本当にイイ関係なんだなぁと感じた取材でした。
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★A様宅は、なかなか個性的なプラン。このプランニングには、子世帯・ご主人のアイディアが満載なのです。様々な工夫をお聞きしていますので、改めてご紹介したいと思います。ご期待下さい!