文章:川内 潤(All About「介護」旧ガイド)

学ぶ
自身の最期について今から学ぶ時間を持って下さい

老人ホーム探しの支援をさせていただいて、相談を持ち寄られる方のほとんどは、自身がホームに入居するというのではなく、親御さんのホーム探しをされている方です。こういった方々が入居するホームを選び、ホーム探しの支援が落ち着くと口をそろえておっしゃるのが「子供に迷惑をかけないためにも、元気なうちから介護のことを考えておかなければ。老人ホーム選びも自分自身でしたいと思う」といったことです。

親の終の棲家選びで悩む

なぜ、老人ホーム選びをされた方々がこういったことをおっしゃるか、私なりに考えてみると、親であっても自分でない人の「終の棲家」つまり「最期を迎える場所」を決めるわけで、どんなに一生懸命ホーム選びをしても「本当にこれでよかったのだろうか?」と疑問が残ってしまうのではないかと思います。こういった悩みを持った方が、あなたの同年代の方にもいらっしゃるのではないでしょうか?

福祉制度が何とかしてくれる?

ここまで読んでいただいた方の中に「介護が必要になったら、福祉が何とかしてくれるんじゃないの?」と思われた方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?大変残念なことを申し上げますが、今の実態としては、「福祉が何とかしてくれる」という考え方は非常に甘いと思います。自身で方向性を決めていかなければ、どこにも行き場所がない『介護難民』になってしまう可能性も少なくありません。

具体的に説明しますと、公的な老人ホームである特別養護老人ホームは、全国で25万人以上の待機者がおり、平均すると2~3年、長ければ5年以上の入居前待機期間が必要となります。病院に関しても、法制度改正によって長期入院が難しくなり、病状が安定すると退院させられてしまいます。つまり、病院が最期まで面倒見てくれるわけではないのです。