洗濯機イメージ
夕食が一緒でも、できれば別々にしたいという要望が高いのが“洗濯機”
今回は、二世帯同居の現状調査の結果から、洗濯機や浴室に注目してみたいと思います。前回まで、夕食が独立か一緒なのかにより、二世帯の同居スタイルが見えてくるという話をしてきましたが、洗濯・入浴については、夕食が一緒であっても一緒とは限らないようです。それでは、洗濯・浴室についての現状と希望より、その傾向についてご紹介したいと思います。


「洗濯機2つ」は意外と多い!

まずは、夕食が別々か一緒かという二世帯同居の生活スタイル別に『洗濯・物干しの別々・一緒』を調査したものをご覧下さい。

■洗濯・物干し/洗濯物の取り込み
洗濯・物干し
資料提供:二世帯住宅研究所
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夕食独立の場合、洗濯・物干しを普段別々にしている方は時々共同で行う人を含めれば93%に達します。しかし、夕食融合であっても、31%が洗濯・物干しを普段別々にしていることが分かりました。つまり、夕食が別々なら洗濯も別々、ということは出来ますが、夕食が一緒だから洗濯も一緒、とは限らないのです。

次に、夕食が別々か一緒別に『洗濯機の数』を調査したものをご覧下さい。

■洗濯機の数の現状
洗濯機の数の現状
資料提供:二世帯住宅研究所
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夕食独立の場合、洗濯機を2つ設置している方は89%と大部分を占め、夕食融合であっても25%が洗濯機を2つ設置しているというように、洗濯・物干しの別々・一緒の傾向とよく似ていますが、比率は夕食独立で4ポイント、夕食融合で6ポイント下がりました。つまり、一台の洗濯機で別々に洗濯している二世帯同居が数%ある、ということが推測されます。

では次に『現状の建物分離度と洗濯機の数』の関係をみてみましょう。

■建物分離度と洗濯機の数
建物分離度と洗濯機の数
資料提供:二世帯住宅研究所
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やはり、洗面所や浴室が世帯ごとに別々である「玄関共用二世帯」は、95%、浴室を共用する「玄関浴室共用二世帯」でも、59%が洗濯機を2台所有していました。さらに、メインのキッチンが一つである「融合二世帯」においても、28%の方々が洗濯機を2台持っていることが分かりました。浴室やキッチンを共同化しても洗濯機を2つ持つ傾向はなかなか興味深い結果と言えます。

さらに『洗濯機の数の希望』をみてみますと...

■洗濯機の数の希望
洗濯機の数の希望
資料提供:二世帯住宅研究所
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「玄関浴室共用二世帯」で69%、「融合二世帯」で32%の方が、洗濯機を2台にしたいと考えており、現実の数字を上回る結果となっています。洗濯機の分離志向が少なからずあるということを示していると言えます。

女子大学生約50名に将来結婚したと想定して、「夫の父母の下着を洗濯できるか」「夫の父母に自分の下着を洗濯してもらっても良いか」を聞いたところ、約4割が違和感を示しましたが、実の親との間で違和感を持つケースは1割以下でした。これは、洗濯という行為がプライバシーと深く関わっていることを想像させる結果といえるでしょう。

これらのことから、二世帯同居では“洗濯”という行為が夕食以上に独立性が高い行為であり、二世帯住宅において“洗濯”は分離する優先順位が極めて高いことを示していると言えます。夕食が別々の場合、たとえ浴室を共用する場合でも、洗濯機は基本的には別々にしたほうがいいでしょう。また、夕食が一緒である融合二世帯住宅においては、洗濯機を共用するか否かは、設計時の重要なポイントになると言えるでしょう。

次は、浴室の分離度についてです。