ポイントは『家族の学習スペース』の設置
キッチンに立つ母親から、子供たちの様子が解ることがポイント。顔が見える安心感が大事です。 |
日本女子大学准教授で、建築家としても有名な篠原聡子先生は、LDKに接する共用空間について「子育ての時期、特に子供が中学生くらいまでは、空間・時間・情報をどれだけ親子で共有できるかがその後の親子・家族関係に大きく関わる」と述べ、親や他人の目を意識しながら子供が自分でコントロールする、つまり「ちゃんと片付けなきゃ」と思える空間が子供の社会性を育んでいくことを指摘しています。
「NEST空間」は、今までの「勉強部屋=個室」とは違う、仕切りの無い空間提案ですが、オープンなスペースでありながら、集中できる“こもり感”、親の気配を感じる“安心感”、自分の場所という“自立感”と言う、3つの空間要素をそなえているのが特徴です。これは、子供の成長にとってどれも欠かせない要素だと思われます。以下が、それらの要素を取り入れた空間イメージとなります。
自分の場所だと感じる占有感と、家族みんなで使う共有感が子供の自立心と自発的な行動、意識を育みます。 |
左上:ダイニングに隣接した「NEST空間」 右上:“こもり感”集中できること 左下:“安心感”親の気配を感じること 右下:“自立感”自分の場所という感覚があること |
次ページでは、この「NEST空間」のあるプランをご紹介します。