依存症/性依存症・ギャンブル依存症・その他の依存症

禁煙できない…もしかしてニコチン依存症?

喫煙が習慣化するとニコチンに対して心身共に依存するようになってしまいます。場合によっては、心の病気の「依存症」の範疇に入ることもあるのです。

中嶋 泰憲

執筆者:中嶋 泰憲

医師 / メンタルヘルスガイド

ニコチン依存?
喫煙が習慣化するとニコチンに対して依存が生じます
止めようと思っても、なかなか止められない。そんなものの1つにタバコがあります。「今日から止めるぞ!」と宣言してみたものの、一週間後には吸っていた…という事もあったりします。

止めたいのに止められない最大の理由は、タバコの成分であるニコチンに対して、身体的にも精神的にも依存が生じている為です。今回は、禁煙を難しくするニコチン依存とはどのようなものか、また、心の病気と言って良いのかという点について、お話したいと思います。


ニコチンの作用

「タバコを吸うと、心が落ち着き、頭がすっきりする」などと言われますが、タバコの効果は、ニコチンが脳内の神経系を刺激する事によって生じます。タバコの煙を吸い込むと、ニコチンは肺の毛細血管に吸収され、血流に乗って、15秒以内で脳に到達します。ニコチンの作用は数分でピークに達し、タバコの効果はすぐに実感できます。しかし、ニコチンは肝臓で代謝され、約2時間で血液中の濃度が半減しますので、ニコチンの作用は長く続きません。

喫煙が習慣化すると、ニコチンに対して心身共に依存するようになり、体からニコチンが切れてしまうと、退薬症状と呼ばれる不快な症状が現れてきます。また、「朝一番のタバコはうまい」とよく言われますが、眠っている間に、肝臓が血液中のニコチンを取り除いてしまうので、朝起きた時は、血液中のニコチンがほぼゼロになり、体がニコチンを欲しやすくなります。

>>それでは、退薬症状の詳細は? 次ページへ>>
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