生モノを避けて加熱調理すれば、食中毒は予防できると思っていませんか?実はこれを守っても起きてしまう食中毒があります。黄色ブドウ球菌の毒素による食中毒です。

治療には経口補水液(OS-1)、予防には手袋が効果的です。詳しくご紹介しましょう。

意外と多い秋の食中毒

過去を振り返って、こんな経験はありませんか?
  • 刺身等の生ものは食べていない
  • 手作り・市販のお弁当を食べた
  • 同じ弁当を食べた人間が複数いる
  • おかずを含めて加熱調理してあった
  • 食後数時間後に突然、吐き気を感じた
  • 吐き気を我慢出来ずに嘔吐した
  • さらに数時間後に突然、腹痛を覚えた
  • トイレに駆け込んだ
  • 嘔吐や下痢は一日で治まった
  • 嘔吐したためか喉が痛い(一過性の逆流性食道炎)
  • 他にも同じような症状を訴えた人がいた


  • 上の項目に複数当てはまるような経験はありませんか?

    もし当てはまるものが複数ある場合、黄色ブドウ球菌の毒素による食中毒だった可能性があります。医者の不養生ではありませんが、医学系の学会で同じ仕出し弁当屋からの弁当を昼食に数千人で食べて、その後、数時間後に数百人が嘔吐・下痢をして、その日の午後の学会が大混乱した事もあるくらい、怖い中毒なのです。

    加熱して菌が死んでも、毒素は残る?

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    拡大して見るとブドウの房のように見えます
    食中毒の場合、微生物に汚染されたものを避ければならないと考えるのは当然です。また、感覚的には加熱調理すれば、大丈夫という気がしますよね。この例外の一つが黄色ブドウ球菌による食中毒です。

    黄色ブドウ球菌は、食品についていることもありますが、ヒトの鼻腔に常在していることがある菌です。花粉症の人では、その割合が高くなります。アトピー性皮膚炎の人では、原因とはいいませんが、かきむしって過去に出血した部位に常在している事が高い菌です。

    細菌の培地上の集落が黄色に見える事多いので黄色、染色して見るとブドウの房のように見えるので合わせて黄色ブドウ球菌と呼びます。食中毒に関係したこの菌の特徴としては、以下のようになります。