答えと解説

1.アルコールは興奮剤?
答:いいえ お酒を飲むと、声が大きく、怒りっぽくなったり、また、隣の人に絡んだりといったことがありますが、これは、決して、アルコールによって興奮させられた為ではありません。アルコールの作用の特徴は、中枢神経系の抑制作用であり、アルコールの為に理性が低下してしまったと考えるべきです。

2.女性は男性と比べてアルコールに弱い?
答:はい その大きな理由は、女性と男性の体の組成の差で、女性は男性と比べると、一般的に、体脂肪の割合が大きくなっています。脂肪中の水分は少ないので、体内の水分画の割合は女性の方が小さくなっています。アルコールは水溶性で、体内の水分画に分布する為、同量のアルコールを摂取しても、女性の方が男性より、血中アルコール濃度が高くなりやすく、中枢神経系、肝臓などへの悪い作用が現れやすく、依存症も深刻になりやすい傾向があります。

3.体格の大きい人はアルコールに酔いにくい?
答:はい 体格の大きい人は、循環血液量が多いので、アルコールは血液中により広く分散されます。同量のお酒を口にしても、小柄な人と比べると、血中アルコール濃度の上昇はゆるやかで、アルコールの作用が穏やかになります。

4.欧米人と比べると日本人はお酒に弱い?
答:はい アルコールは肝臓の酵素によって代謝され、最終的には水と炭酸ガスまで分解されますが、その途中でアセトアルデヒドという物質が出現します。お酒に弱い人は、お酒を飲むと、顔面紅潮、悪心嘔吐、頭痛など不快な症状が出現しますが、これはアセトアルデヒドの為です。日本人の約半数は、アセトアルデヒドを分解する酵素の働きが悪く、いわゆる下戸です。欧米人のほとんどの人は、この酵素の働きに問題はありません。

5.お酒を飲むと気分が良くなるのはなぜ?
答:アルコールの生理作用の特徴である中枢神経系の抑制は、気分を良くする事とはちょっと結びつきにくいと思います。お酒を飲むと気分が良くなる理由は、簡単に言ってしまうと、アルコールによって、快感を感じさせる物質が脳内に分泌させるからです。神経伝達物質であるドーパミンと麻薬様物質であるエンドルフィンが分泌されます。

6.コーヒーを飲むと酔いからさめ易い?
答:いいえ ブラックコーヒーで酔いがさめ易くなるというのは、よくある誤解のひとつです。酔いからさめるには、血中のアルコール濃度が低下しなくてはなりませんが、肝臓がアルコールを分解することによって、血中から取り除かれていきます。酔いがさめるベストの方法は、単に、時間を置いて、肝臓がアルコールを血中から取り除くのを待つことです。

7.サウナで汗をかくと、アルコールが抜けるのが早くなる?
答:いいえ 汗をたくさんかけば、それだけ、アルコールが体から抜けていくのではと考えられますが、アルコールの80%以上は肝臓で分解されることによって、体から除かれます。汗、尿、呼気などで直接アルコールが排出される割合は、全体の2~10%位ですので、アルコール排出に対するサウナの効果はあまり期待できません。

8.アルコールを飲み続けると、どんな事が起こる?
答:アルコールに対する心身の依存が、程度の差こそあれ、生じます。精神的には、アルコールに対する渇望が強くなり、身体的には、以前と同じアルコールの効果が現れるのに、より多くの酒量が必要になります。また、アルコールは肝臓に負担を与え、肝炎、肝硬変の原因になったり、悪性腫瘍の発生率を高めるなど、寿命を短くする要因の一つです。

Q&Aはどうでしたか? 中には難しい質問もあったかもしれませんが、アルコールはいろいろなトラブルの原因となります。アルコールの働きについて、よく知っておくに越したことは無いと思います。要は、転ばぬ先の杖ですね。


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