30歳のK子さんは妹さんと二人暮し。お父様の転勤に伴ってご両親は2年前から地方へ。K子さん姉妹は家族4人で暮らしていた父親名義の一戸建てにそのままお住まいです。つい先日、4つ下の妹さんからショッキングな質問がありました。「私が結婚して家を出て行ったら、お姉ちゃんどうする?」。答えに詰った、とK子さん。「妹の結婚はとても嬉しいけれど、自分の事もとても不安で」と複雑な心境が伺えます。

K子さんが真っ先に考えたのは、現在の広い一戸建てでの一人暮らしは不便で不安だということでした。となれば、住替えです。そんな折、良く見る女性向けタウン誌のマンションセミナー告知が目に留まり、ひとまず勉強してみようと参加を決意したK子さんでした。

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膨らむ、マンション暮らしへの憧れ


skichika
マンションセミナーはビギナーの情報収集と勉強の場に最適
マンション購入などこれまで考たことのなかったK子さん、もちろんモデルルームへ行った経験もありません。マンションセミナーでは、マンションの選び方、買い方、資金計画など、ビギナー向けにわかりやすく購入手順が示され、K子さんも納得したとのこと。また、複数のマンション販売会社がブースを出していて、一度にいくつものマンションのパンフレットをもらうことができたのもよかったようです。

ほとんど一日がかりのイベントで、何もかもが初めてだったK子さんにはさぞかしお疲れであっただろうと思いきや、何と帰宅途中にモデルルームを1件見学したというから大変な勢いです。K子さんいわく、「セミナーで聞いた“現地見学が大切”との内容がとても印象的で、今日のうちに見ておかねば、との思いが強かった」と。K子さんには刺激的なイベントとなりました。

イベントの感想を伺うと、“私にも買える”という思いになった、とのこと。さらに、女性セミナーではないにもかかわらず、同じ年頃の女性が多かったことで不安が解消された、とか。同時に、“自分は何も知らない”との焦りが出てきてしまったのも事実です。とK子さん。

イベント帰りに立ち寄ったモデルルームは、もらったパンフレットの中から帰宅ルートにあるものを選んだそうです。「モデルルームはとても素敵で大感激。」それ以来、マンションが欲しい、どうすれば買えるかしら、とそればかり考えるようになったとか。その思いが、今回の住宅相談のきっかけです。

K子さんの状況を把握すると、、、


住宅相談にあたって「なぜマンションが欲しいのか」「現状の不満や不安は何か」「どの場所にどのようなマンションが欲しいのか」「マンション購入後のK子さんのライフプランは」など、K子さんの状況と考え方を伺っていきました。すると、なかなかスムーズな応えは出ず、ほとんどの質問に対して答えが詰ってしまいます。

【K子さんのマンション購入の動機付け】
1)妹が家を出る

2)現在の住まいに一人で住み続けることはできない

3)マンション購入

K子さんの動機は不確定な事実に基づいたものでとても不安定です。妹さんの結婚は正式に決まったことではありませんし、時期も未定です。さらに、「住み続けることはできない」から「マンション購入」という結論も短絡的で性急です。一人暮らしに適した住まいを借りる、という方法もありますし、購入の場合では中古マンションという選択肢もあります。自分のライフスタイルをじっくりと考えた上で自分に適した選択をすべきです。

引き続きいろいろと伺っていくと、「将来は母親とこちらで一緒に暮らしたい」とK子さんの夢や希望が出てきました。「なのでできればこの住替えのタイミングで、賃貸ではなく一緒に暮らせるものを購入したい」とのこと。一見すると短絡的であった「マンション購入」という結論、この動機の一端が見えてきました。将来的にシニアの方との同居を想定するならば、環境やマンションの設備仕様も気にしたいところです。このように購入動機やライフスタイルが明確になるとおのずと購入マンションの条件を絞ることができ、後悔のないマンション選びができるのです。

少しずつマンション購入の事前準備の方法が見えてきたK子さんですが、彼女には他にも大きな弱点がありました。「お金」です。K子さんの資金プランについて次のページでみてみましょう。