顧客の心理プロセスを表すAIDMAとは?

企業がプロモーション戦略を展開する上で顧客の購買に至るまでの心理プロセスを把握することは必要不可欠です。この顧客の心理プロセスを表したものに「AIDMA理論」があります。たとえば、顧客は広告に触れた際にまず注意し(Attention)、自分に関心のあるものであれば興味を抱き(Interest)、その商品が欲しくなり(Desire)、記憶に留めておいて(Memory)、店舗に出向いた際に購入する(Action)というプロセスをたどります。この消費者の心理プロセスは各頭文字を取って「AIDMA」と呼ばれています。

企業はこのAIDMAの心理プロセスに基づいて、プロモーションのストーリーを練っていかなければなりません。まずは注意を喚起する映像やメッセージを使って消費者の気持ちを引きつけます。それから興味を持つ仕掛けを施して、消費者の欲しいという願望を高め商品を脳裏に焼き付けて店頭まで出向いて購入してもらうのです。

ネット時代はAIDMAからAISCASへ

インターネット時代の顧客の心理プロセスは「AISCAS」

インターネット時代の顧客の心理プロセスは「AISCAS」

このAIDMA自体は1920年代にアメリカのローランド・ホールによって提唱された理論になりますので、よりプロモーションの効果を高めるには近年の消費活動の変化も取り入れていく必要があります。最近の消費者は、注意を引くプロモーションに触れて興味を抱くと、すぐさまインターネットで情報を検索して、同じような製品がないか、もしくはどこで買えば最も安く購入できるかを比較していきます。そして、自分にとって最も都合のよい店舗で購入し、商品を使用した感想をインターネットを通じて不特定多数にシェアしていきます。

これらの心理プロセスは注意(Attention)、興味(Interest)、検索(Search)、比較(Compare)、行動(Action)、口コミ(Share)となりますので、現代はAIDMAに加えて「AISCAS」で心理プロセスを捉えることもできます。企業はこの現代にマッチした消費者の心理プロセスに応じたプロモーション戦略を展開することによって効果を高めることが可能になるというわけです。

効果的なプロモーションとは?

効果的なプロモーションを展開するためには、「誰に?(ターゲット)」「何を伝えたいのか?」、そして「どのように行動してもらいたいのか?」が明確でなければいけません。製品の特性やターゲットが違えば、製品ごとに適切なメッセージを届ける必要があります。たとえば、日清食品はカップヌードルにはSMAPの木村拓哉さんを起用して商品のクールさをアピールし、どん兵衛には同じくSMAPの中居正広さんを起用して大衆的なイメージを強調するなど、自社製品でも特性やターゲットに応じたプロモーションを展開しています。

ターゲットにマッチしたプロモーションやメディアの組み合わせもプロモーション戦略成功の重要な鍵を握ります。たとえば、広告ばかりに頼るのではなく、販売促進や人的販売などを適切に組み合せたり、テレビだけでなく、雑誌やインターネット、電車の中吊り広告など複数のメディアを組み合わせたりすることによって、プロモーションの効果を飛躍的に高めることが可能になります。

また、プロモーションの費用対効果を高めるためにはターゲットとする顧客がどのようなメディアによく触れているかを把握することも重要なポイントになるでしょう。たとえば、ビジネスパーソン向けの商品やサービスであれば、テレビ東京の「ワールドビジネスサテライト」でテレビCMを流したり、日経新聞に広告を載せたりすることが有効でしょうし、子供向けの商品やサービスであれば、子供向けのテレビ番組や雑誌に広告を打つと効果が高まります。

このようにターゲット顧客をよく知り、最も効果的なアプローチができるメディアを活用してプロモーションを展開すれば、自社製品の認知度も高まり、売上アップに結びついていくということが言えるでしょう。

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