営業のノウハウ/営業の目標・売上管理・顧客管理

お客さんを捨てると受注率が上がる!?(3ページ目)

「新しいものを得たいなら、まずスペースを空けよ」。これは自己啓発本でよくみる台詞ですが、顧客についても言えるかもしれません。顧客数が減るのが怖くて、見込みのない客にすがりついていませんか? 思い切って顧客数を減らそうとすることが、大きなメリットを生むこともあるのです。

西野 浩輝

執筆者:西野 浩輝

営業ノウハウガイド


多様な観点から情報収集をすることが大事

顧客選別の過程でもあなたの営業スキルが磨かれる

顧客選別の過程でもあなたの営業スキルが磨かれる

優秀な営業マンは、以下のような観点から情報を収集し、「検討の進捗状況」や「見込みがあるかないか」を把握、判断しようとします。

・こちらの商品に対して、担当者はどれぐらい興味を示しているか
・キーパーソンは誰か。キーパーソンは商品にどれぐらい興味を示しているか。キーパー ソンに接触することはできているか
・先方の決裁プロセスはどうなっているか。今商談は、決裁プロセスのどの段階にあるか。
・こちらの提案に対して、魅力を感じている点と不満を感じている点は何か
・商品を購入するための予算はありそうか
・競合はいるか? いるとすればその状況は?

こうした情報を誰から収集するかと言えば、もちろん先方の担当者からです。先方の担当者の発言や顔色、反応などから状況を探っていきます。

たとえば商談が終わった直後は、お客さんも緊張感がゆるんでいます。そんなときに「ちなみに商品を購入するかどうかの判断は、田中さんに一任されているんですか?」などとさりげなく質問すると、「私にはそんな権限はありませんよ。実質的な決裁権は総務部長が持っています」と、あっさりとキーパーソンを教えてくれたりするものです。

優秀な営業マンは、こうした機会を見逃さず情報収集にあたっているわけです。そして多面的な観点から、「このお客さんは見込みがあるかないか」を判断し、最終的な決断をしているのです。

お客さんをスパッと捨てることができず、いつも案件をずるずると引き延ばしてしまいがちな人は、ぜひ多面的な観点から情報収集をすることを心がけてみてください。

お客さんの状況を把握するための観点は、先ほど私が挙げた以外にもたくさんあると思います。今自分が抱えている案件について、上司や同僚に相談してみるのもいいでしょう。「見込みがあるかどうか」を見極めるための思わぬ観点を提示してくれることがあるものです。

そして「これは見込みが薄いな」と判断したら、きっぱりとあきらめましょう。自分の中で区切りをつけて、次の案件に集中するのです。
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