心臓停止後、3分で救命率半減

知っていました? 心臓が停止してからそのまま何の処置もしないと、3分で救命率は50%まで下がり、6分過ぎるとほぼ0%。呼吸停止からは10分で救命率50%、20分を過ぎると0%になってしまうのです。

救急車の到着までにかかる時間は平均約6分。その場に居合わせた人が心肺蘇生法を行えれば、救える命がたくさんあるわけです。

また、心室細動(心臓がけいれんして正しい拍動ができていない状態)を起こした人に電気ショックを与えて正しい拍動に戻す除細動が1分遅れるごとに、救命率は7~10%落ちると言われています。この心室細動は、心臓マッサージで正常に戻すことはできません。治せる唯一の方法が、電気ショックによる除細動なのです。

AED(自動体外式除細動器)を60~70メートルおき設置していた愛知万博では、心室細動を起こして倒れた人など3人が、通りかかった医療関係者や医学部の学生にAEDで命を助けられました。

AEDを、医療関係者ではない一般の人も使ってよいことになったのは、2004年7月から。誰にでも簡単に使えるAEDが少しずつ、空港や駅など人が多く集まる場所に設置されるようになってきました。

愛知万博のニュースをテレビで見ていて、AEDが使えると人の命を救えるんだ~と感動したものの、自分に使えるとは到底思えなかった私。AEDを使ったほうがいいのかどうか判断できないのに、電気ショックなんて怖くて具合の悪い人にできないよ~と思っていました。私だけでなく、そう思っている方は多いのではないでしょうか?

ある学校ではAEDを設置していながら、クラブ活動中の生徒が心臓震とう(胸に野球のボールが当たるなど、心臓が強い衝撃を受けてけいれんしている状態)を起こした際、AEDの使用講習を受けた人が休日でおらず、生徒の命を救えなかったという事件もありました。とても残念なことです。

自分にも使えるようになりたい、使えるのだろうか……と思っていたとき、ちょうどボランティア先の病院で、AEDも含めた救急救命講座が開かれると知り、参加してみました。

すると意外や意外……次のページへ つづく